- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
プレッシャーに強くなる!脳と心を鍛えるサイバーヨガ・スタジオの辻です。
競技スポーツ分野でのリラクセーションといえば以前は、心拍数をとにかく下げる指導傾向にありました。
しかし、今は、心拍数をただ下げることよりも、一回の呼吸の中での心拍数の増減の幅を大きく安定させることが重視されています。
一回の呼吸の中で心拍数がどれだけ変化するかで自律神経がきちんと機能しているかどうかがある程度確認できるからです。
通常、私たちの身体は、息を吸った時に交感神経の働きにより、心拍数が上昇し、吐くときに副交感神経の影響により減少します。
つまり、一回の呼吸の中で、心拍数の増減が大きいほど
アクセルの役割である交感神経とブレーキの役割の副交感神経がきちんと機能しているということになります。
このような健常な不整脈のことを「呼吸性洞性不整脈(RSA: Respiratory Sinus Arrhythmia)」と呼びます。
安静時の特徴として、この心拍数の変動は大きくなり、緊張状態ではその幅が狭くなります。
ですので、「RSA」は副交感神経の指標として活用されています。
ヨガでもゆったりした腹式呼吸でリラックスを試みますが、本当に生徒さんがリラックスできているのかは外から見ていても分かりません。
それは、呼吸法はあくまでも正しい方法に基づいて行った時にだけリラックスできるからです。
呼吸法は、メンタルコントロールの基本です。
ですので、アメリカやヨーロッパの競技スポーツ分野では、まずは徹底的に正しい呼吸法をアスリートに習得させます。
その時に使用するのがRSAの波形を映し出すためのマシーンです。
通常は、指先や耳たぶ、心臓付近にセンサーを取り付けて計測します。
当スタジオでは、『ストレスイレイザー』と呼ばれるモバイル型計測機器を使用しています。
『ストレスイレイザー』の使用により、副交感神経の活動がリアルタイムで「見える化」可能になりました。
それはつまり、誰でも確実にリラックス可能な呼吸法が習得できることを指しています。
様々な機器がある中で、私が『ストレスイレイザー』を使用しているのには専門的にも様々な理由があります(※長くなりますので今回は割愛させていただきます)。
呼吸法により、自分がリラックスできていることが確認できれば、呼吸法実習に対するモチベーションが高まっていくというメリットもあります。
筑波大学発ベンチャー株式会社サイバー・ヨガ研究所代表取締役 辻 良史
⇒「無敗脳ヨガ 」ブログ
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