- 小笠原 隆夫
- ユニティ・サポート 代表
- 東京都
- 経営コンサルタント
-
03-4590-2921
対象:人材採用
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
人事関連のお仕事をしている方々は皆さんそうでしょうが、私もずいぶん長らく人事の仕事をしていることで、人が入社する、退職するという場面に数多く立ち会ってきました。
やっぱり入社や退職というのは、どんな人にとっても節目になる印象深い場面だと思いますが、そのせいか、しばらく時間が経ってから改めて話す機会があったり、久しぶりに再会したりという時に、その頃の話題が出ることがあります。
そこでの話は、まぁ懐かしい昔話だったりすることが大半ですが、ときどき私のことを私にとって都合がよく解釈してくれているというか、いいように思いこんでいてくれるというか、そんな話をしてもらえることがあります。
例えばこんなことを言われます。
「採用してもらったおかげで・・・」
(いやいや俺一人で決めたわけじゃないし、自分の実力とご縁があったってことでしょう。)
「全然貢献できないうちに辞めてしまって、合わせる顔が無いんですが・・・」
(そんなのいろんな事情があるし、今さら関係無いんじゃない?・・・)
「あの時、○○って言ってもらったおかげで、気が楽になったんですよ」
(それは良かった!でも俺は全然覚えてないけど・・・)
なぜそう言われるのか、理由を考えてみました。
1.本人に面と向かって悪口は言わないから、単に悪い話が伝わってこないだけ。
2.反感を持っている人や恨んでいる人、嫌っている人とは接点が無くなるから、自分に都合の悪い話を耳にしないだけ。
3.お世辞や社交辞令で持ち上げてくれているだけ。
4.本当に私のことを良いように解釈してくれている。
4の人ばかりだとうれしいですが、たぶんそうではないでしょう。
でももしもそんな人がいてくれたとすれば、私自身は普段結構きついことも言っているはずだし、いろいろ不満を持たれたこともあるはずですが、相手にとって節目の場面、重要な場面でできるだけ真面目に、相手を尊重して対応していると、その印象が良いようにクローズアップされて、後々まで心に残るせいではないかと思います。
節目での対処を間違わなければ、後々まで良い付き合いが続けられる確率が高まるとも思えます。
私が入社や退職の場面で心掛けていたことといえば、「入ってくる人はできるだけ快く迎え、去っていく人はこれからも付き合いが続けられるように快く送り出す」ということでした。入社を迷っている人や退職を希望してきた人を、説得しようとしたり責めたりということはほぼしませんでした。本来はやるべき時があったのかもしれませんが、そういう行動をしなかったおかげで「私のことを良いように解釈してくれている人」がいる気がします。
入社退職の場面でいえば、快く迎えるはできるけど、快く送り出すのはできない人が意外に大勢います。「お前なんて辞めちまえ!」だったり、「辞めるなんて裏切り者だ!」だったりします。これをやったら、やっぱり縁は切れてしまうでしょう。
最近は入社の場面でもイヤな話題を耳にしました。内定辞退者に「お前のせいで予定が狂った!」とののしったり、その後の就職活動を妨害するような行為があったりするとか・・・。
こんなことをされたら、その会社のことは悪い印象だけ、もしかしたら一生恨むようになるかもしれません。そんな会社の商品は買いたくないし、サービスも受けたくないでしょう。
嫌われる会社の業績が上がる訳もなく、結局自分たちの行為が自分たちに返ってくる訳で、そんなこともわからないのかと理解に苦しみます。
自分のことを「都合よく解釈してくれる他人」は、何かあった時に手伝ってくれたり助けてくれたりします。相手の大事な場面に真面目に向き合うことで、そんな「自分のことを都合よく解釈してくれる他人」が増やせるならば、それは良いことではないかと思います。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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