小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「必須の能力になりつつある「人望」」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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必須の能力になりつつある「人望」

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2018-12-25 08:00

 突然ですが、あなたは自分に「人望」があると思いますか? あるとすればその「人望」には自信がありますか?

 

 ここで自信があるとはっきり答えられる人は、それほど多くないと思います。「人望」はあくまで相手から自分に対する思いなので、自己評価がしづらいからです。

 

 ただ、最近は仕事の場面で、この「人望」を重視する動きが各所に出てきています。

 ある記事によれば、トヨタの管理者層の人事考課制度には、「人望」という評価項目があり、全体の10%程度の評価ウエイトを占めているそうです。

 

 ここで言っている「人望」の具体的イメージは、主に「部下から信頼されているか」ということだそうで、「あの人のような仕事をしたい」「あの人のように信頼されたい」と思われているかどうか、とのことです。

 

 私は「人望」をもう少し広い意味で捉えていて、「周囲から信頼され、他人を自分の仕事に巻き込んでいけるような人間関係を構築できる力」だと思っています。リーダーシップや指導力、コミュニケーション能力と言い換えられるかもしれませんし、仕事そのものを遂行する知識や事務処理能力も持っている必要があるでしょう。

 

 これらは、人それぞれで持っているバランスが違うでしょうが、これらの力を総合して、周囲と信頼関係を作り、難しい仕事であってもこの人について行こうと周りに思わせ、仕事を遂行することができるような力が「人望」です。

 

 「人望」と言われると、つい持って生まれたセンスや、もともと持っているその人の性格によるものだと思いがちですが、「人望」が評価項目になっている会社があるということは、それを仕事上のスキルとして、身につけなければならないものとして捉えています。

 また、実際に「人望」はそういうものだと位置付けて、その手法を解説するような書籍がいくつも出版されています。

 

 「人望」が、“人をひきつけ、巻き込み、動かす力”だとするならば、相応の仕事の質を持っていることは前提として、自分の発する言葉やコミュニケーションの取り方、日々の行動を意識していけば、身につけることができるはずです。

 

具体的には、

・相手の話への傾聴

・適切な褒め方と叱り方

・放任でも過剰でもない、相手への適度な関与

・責任回避や責任転嫁、他者攻撃ではない言葉の表現や行動態度

・時間を守る、約束を守る、挨拶といった基本行動やマナー

などといったものです。

他にも挙げて行けば、まだいろいろあるでしょう。

 

 「人望」は、論理を超えた感情の部分でも、相手から好感を持たれていなければ成り立ちません。

 どんなに理屈が合っていても、自分の話を徹底的に論破してきて、聞く耳を持たないような人には、誰もついて行きたいとは思わないでしょうし、時間を守らない人から“時間厳守”と言われても、その相手に対しては、反感しか残らないでしょう。

 

 仕事を進める上での能力として、これからますます「人望」が問われるようになっていきます。

 ビジネスパーソンとして、「自分には十分な人望がある」と、自信をもって言えるようになる必要があるのです。

 私自身もまだまだ自信を持って言えるものではありませんが、「人望」を意識して行動しなければならないと思っています。

 

 

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