小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「「スイッチオフ」のタイミングが早い気がする新人さんたち」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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「スイッチオフ」のタイミングが早い気がする新人さんたち

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2015-04-07 08:00

 今はちょうど新人研修真っ盛りの頃だと思います。私もいくつかの会社でお手伝いをさせて頂いています。

 私は基本的に、新入社員を含む最近の若手社員は、素直で能力が高い人たちだと思っていますが、その一方で「ゆとり世代は・・・」との言い方に代表されるような、批判的な話も耳にします。

 

 ある会社にうかがった際も、ご担当の方からさっそく、「今年の新人に態度のよろしくない者がいる」とのお話がありました。何でも、研修初日から何の躊躇もなく思いっきり居眠りしていたとか、先輩との雑談でタメ口をきいていたとか、おおむね礼儀に関わることが多いようです。他の会社で聞くのも、だいたいがこのたぐいのことです。

 

 礼儀に関する捉え方は、会社による差も大きいところですが、新人の礼儀については、私自身もいろいろ感じることがあります。

 

 例えば、研修後にアンケートを書いてもらう事がありますが、それを回収する時、ソッポを向いたまま片手で渡す人がいたかと思えば、立ち上がってお礼の言葉とともに、両手で紙の向きを変えて渡してくれる人もいます。そこまでしなければならない決まりは全くありませんが、気分が良いのは当然後者の方です。

 

 こういうことを“その人次第”とスルーしてしまうと、できない人はずっとできないままになってしまうので、最近は「あの人みたいにした方が相手の印象が良いよ」などと、できるだけ声をかけるようにしています。そうすると意外に素直に受け入れて、同じように行動するようになります。気づいて意識することができさえすれば、やる気はあるのです。

 

 ただ、そうやって注意される人は、ほとんど同じようなシチュエーションなのに、何かがちょっと変わっただけで、やっぱりできなくなってしまいます。前段のアンケートの話でいえば、渡す相手が社外講師ではなく社内の先輩に変わった、アンケートでなく事務書類に変わったなどということで、また元に戻ってしまいます。

 

 こればかりは根気よく言いつづけるしかないのでしょうが、そうなる理由として感じることの一つに、「スイッチオフ」のタイミングの早さがあります。

 気を張って周りの様子を見たり、空気を呼んだり、自分で意識しているうちであればそれなりにできるものの、一区切りつくとすぐに安心してしまうのか、“気を抜くタイミング”が早いように感じます。そのせいで、結果的に「気が利かない」などと言われてしまっている気がします。

 

 他にも、採用面接で非常に応対が良かった学生が、その後会社の近くで偶然見かけたら、友人に携帯電話で自社の悪口を言っていたなどとということがありました。

 本来ならば油断大敵な場所であるはずなのに、そこまで意識が及ばずさっさと気を抜いてしまったということですが、「スイッチオフ」の早さという点では、同じようなことを感じます。

 

 最近の新人は、よく「淡白であきらめが早い」などと言われますが、もしかすると、この「スイッチオフ」の早さとも通じているのかもしれません。

 

 「意識すればできる」という段階では、まだ習慣化はされていないということなので、その後も根気よく指導することが必要です。そのためには、簡単に「スイッチオフ」をされないように、刺激を与え続ける工夫も必要なのかもしれません。

 

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