社内異動で部署が変わりました。
今の部署は社内では花形、抜擢と言われました。
当初は意気込んで頑張ろうと思っていました。
実際は一から百まで自分でこなすべき過酷な環境。
専門用語や言語の壁、何より前任の不良債権に苦しみました。
落ち度のない謝罪、催促、100%担当者のミスで社内から不満の嵐。
上司は外部から肩書きで入った人間で実務を知らず頼りになりません。
上司がいい加減に取った仕事を引き継がされ、内容のいい加減さに目眩がします。
上司の仕事のケツを部下が拭くって、一体どんな状況…
自分の責任でなくとも仕事だから頑張ろうと思いましたが、いつしかこう思いました。
「いい加減な人間(前任や上司)はのうのうと生きれて、何故自分は苦しむのか」
一体、自分は何の為に嫌なことや辛いことを我慢して頑張るのか?
20代の頃から悩んで苦しんだり辛い思いをしても、その先に良いことがあると信じて
頑張ってきたつもりですが、よく考えたら自分は全然幸せでも満たされてもいないと気付きました。
そう思ったら急に気力が抜けました、全て無気力になりました。
生活全般に対して頑張らなきゃ、やらなきゃって気持ちがなくなりました。
心療内科に行ったら、適応障害と診断されました。
薬を服用し通勤しています、一時期ほどの絶望感や憂鬱感は消えましが、
無気力、無力感、人生への虚しさは消えてくれません。
「頑張っても幸せになれないのに何で頑張らないといけないのか」いや、正確には
「頑張っても普通にもそれ以下にもなれないのに痛みを負う意味はあるのか?」
そう思ったら何に対しても無気力に、頑張る気力がなくなりました。
直接の原因は部署異動による仕事のストレスだと思いますが、
発端に今までしまい込んでいた「満たされない気持ち」のタガが外れました。
「何も手に入らないのに痛いのをガマンするのはイヤ」そんな気持ちです。
子供が癇癪起こしたみたいでお恥ずかしい話です。
無気力や無力感が消えないので、薬の量が増えました。
薬に依存してしまう恐怖を感じましたが、それを訴える気力すらありませんでした。
気持ちの問題と思うものの、人生に自分を奮い立たせる理由が見当たりません。
何とかもう一度頑張りたいと思いますが、自分にも他人にも世間にも失望してしまい、疲れてしまいました。
今、何から手を付ければ良いのか分かりません。
sigmaさん ( 東京都 / 男性 / 30歳 )
回答:2件
自分には失望しないで下さい
在籍しているアメリカの大学院のリサーチで現在「ひきこもり」について調べています。
悩んでいらっしゃる内容と、これまでにまとめた日本の若者の悲惨な現状が酷似しているので、驚き衝撃を受けました。
心療内科で適応障害と診断されたそうですが、英語のHikikomori の定義は実は同じAdjustment Disorder (適応障害)です。 Withdrawal Syndrome (社会からひきこもる症状)とも言われますが、「適応障害」のが一番よく使われる定義です。
Hikikomori に代表される「適応障害」は日本文化独特の心理障害と言われ、精神疾患診断のバイブルといわれるDSM (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の中では、ある地域・文化に起こる独特の疾患として掲載されています。 知りあいの精神科医の言によると、現在200万を超える若者がこのような状態から抜け出せないまま、貴重な人生を過ごしているそうです。
ご相談の
「気持ちの問題と思うものの、人生に自分を奮い立たせる理由が見当たりません。 何とかもう一度頑張りたいと思いますが、自分にも他人にも世間にも失望してしまい、疲れてしまいました。 今、何から手を付ければ良いのか分かりません。」
という状態に陥り、これ以上自分を社会に破壊されるのを拒否した若者が、本来持っている生存本能に従い、害あるものから隠れる行動であると、日本を外から客観的に分析、研究している専門家が説明しています (Zeilenziger)。
若者のこのような心理状態には、日本社会に大きな責任があると思います。
本来なら10代で様々な社会経験、人間と対峙する経験を積み、自分が何者かを形作って行くはずの時期が、日本の10代には存在していないようです。
受験、塾と追いまくられ、自分に何が出来るのか、何が得意などんな「ひとりの人間」なのかもわからないまま、点数で入学した大学。
大学では本来、自分の専門分野の知識、スキルを高め、それを生かすべく仕事をみつけ、「ひとりの自分」を進化させ、満足を見出すための人生を踏み出す準備をする場所のはずです。
ところが、日本の大学はどうでしょう。 専門分野など何のその。 就活という正に日本文化そのものの集団現象を経て、とにかくどこかへ就職する。 それぞれ大きく異なる特性を持つはずの「個人」はおきざりです。
補足
就職出来たらそれが人生のゴール。 そう、すでにゴールにたどり着いてしまっているわけです。 あとは、「一人の自分」を殺して、集団に従属すること。 特に日本の会社文化は21世紀になっても変わっていないと多くの研究が示しています。
強烈な階級制度の基、絶対服従を求める会社。
その中で自分の感情を押し殺して無事に過ごすことが、日本の若者に求められていることですね。
それが出来ずに、自分を出そうともがく若者は、ルートから外れた落後者とみなされ、親はそんな子供の「世間体」が悪いと嘆きます。
「自分を殺せ~」という社会の圧力と、「世間体」という圧力から逃亡したのが、Hikikomoriの若者だと多くの専門家は分析しています。
Sigma さんにとっての人生のゴールは何ですか? 日本社会の中でうまく生きて行くことですか? それとも、「ひとりの自分」を幸せにすることですか?
Happiness にとって必須の条件が4つあります。 最近アメリカ・カナダで多くの専門家が研究しているPositive Psychologyの分野で説明されているその4つとは:
Autonomy: 自分の人生について自分で決めることが出来る能力
Competence: 自分で決める能力を持つためには、もちろん人に誇れる能力が必要です。 どんな分野でも構いません。 自分はこれが出来る!という能力と自信です。
Relatedness: 大切な人とつながっているという意識。 人はひとりでは生きて行けません。 しかし、役に立たないつながりを無理に維持する必要もありません。 自分にとってプラスになる、そして自分も相手にとってプラスになる関係を持っていること。
Self-esteem: そして最後に、「自分をすごい」と思えること。 自分は特別な存在で素晴らしいと思えること。
Cultural Psychology の研究で、残念ながら日本は世界の中でもSelf-Esteem が非常に低いとされています。
まずは、自分をもう一度分析してみたら、現在の状況が客観的に見えて来るかもしれませんよ。
大切な自分をなくさないように。
Cheers.
評価・お礼
sigmaさん
2012/08/29 18:23大澤先生
回答どうもありがとうございます。
日本の受験戦争や就職活動の在り方には私自身も疑問は感じます。
(新卒で失敗したらやり直しが効きづらい点など・・・)
しかし、その中で生きている、生かされている以上はその枠内で
ベストを尽くすしか選択肢は残されていないのも実情です。
日本社会の枠内で外れないで生きていくことも、自分自身が
幸せになる事も、どちらも日本に生きる身としては求めていることです。
ストレスが溜まると脳が疲弊してセルフエスティーム(自尊心でしょうか)の
低下を引き起こすというのは聞いたことがあります。
リラックスできる環境や時間が少ないのですが、その枠内で少し考える時間を
作りたいとは感じます。
ありがとうございました。
回答専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
大澤 眞知子が提供する商品・サービス
パンデミック後の留学カウンセリング
快眠コーディネイター 力田 正明
快眠コーディネイター
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「今は頑張らない!」という選択肢もあるのではないでしょうか?
sigmaさん
はじめまして。睡眠・心理カウンセラーの力田正明と申します。
いままで、100%いや120%で走ってこられ、燃え尽き症候になり、やる気が起こらない精神状態に、焦りや苛立ちを感じられているように拝読しました。
これは私の私見ですが、最近、前向き思考とかポジティブ思考とか、頑張ることをメディア含め煽りすぎていると思っています。
我々人間は、所詮、動物です、疲れたら寝る。起きたら活動する。シンプルですが、それが本来のバランスなのです。「陽と陰」「明と暗」世の摂理は、対極のバランスのなかで、動いています。
だから、「がんばろう」と思うから、心のエネルギーはそこまで充電されていないので、焦りや苛立ちの感情を生み出すのです。
「いましばらくは、がんばらない!」 という意思決定も必要かと感じましたので、伝えさせていただきました。
この回答が、sigmaさんのご参考になれば、嬉しく思います。
評価・お礼
sigmaさん
2012/08/29 18:28力田先生
回答ありがとうございます。
燃え尽き症候群・・・目標に達する前に燃え尽きてしまった、
(やる気が失せた、自分にも環境にも失望した)
そんな感覚を自分では感じています(又はふてくされた)
それでも、このままではいけない、年齢的にも仕事をバリバリと
こなしていないといけないのに・・・そんな焦りがあります。
「頑張らない」と決めても、仕事はやはり「頑張らざるを得ない」ので
どうにも頭も身体も休みきれていない感覚はします。
(一時期の忙しさは波を潜めたので、少し余裕はあるのですが・・・)
中々「頑張らない」と決めるのも流れてゆく時間(年老いてゆく自分)の
焦りの中で難しいのですが、そういう考えも視野に入れたいと思います。
ありがとうございました。
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