対象:ペットの医療・健康
Re:犬の胃バイパス手術について。
犬の胃の腫瘍の発生率は全体の1%以下と非常にまれです。
中でもスキルス性胃癌は悪性度が高く、進行も早いです。
進行が早く根治的切除が困難な場合、腫瘍の部位にも寄りますが緩和的手術である胃空腸バイパス手術が考慮されます。
胃癌には他にもリンパ腫や平滑筋腫、肥満細胞腫などが発生します。
リンパ腫であれば抗がん剤治療を行い、それ以外の腫瘍であれば外科的な切除を行い治療します。
有効な抗がん剤の報告はほとんどなく、浸潤性や転移にもよりますが悪性度が高ければ外科的に緩和手術を行っても予後は約半年です。
腫瘍の種類によっては、切除できれば約1年ほど生存するとの報告があります。
バイパス手術を行うメリットとしては胃の流出路障害を取り除くことで短期的にではありますが生活の質を改善できる点です。
手術後の合併症として考えられるのは腫瘍がある場所により切除部胃は異なりますが、胆汁が逆流して逆流性の食道炎や胃炎を起こし嘔吐する可能性、今までのように口からの栄養が取れなくなるため吸収不良や栄養不足となる可能性、小腸に直接チューブを通し栄養供給する可能性です。
病理検査の結果と予後、現在の状態を総合的に評価し、愛犬の辛い状況を少しでも改善できる治療をお勧め致します。
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キャバリア10才です。
2週間ほど前から食事をしてもすぐ嘔吐し以前はとても活発だったのに日中はじっとしてることが多くなり先週病院に連れて行きました。
レントゲンを撮っても何も映らず帰宅。… [続きを読む]
aimiv3vさん (神奈川県/31歳/女性)
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