対象:住宅設計・構造
木造在来工法で設計事務所に設計を依頼しています。
35坪の平屋で考えています。
現在実施設計に入る前なのですが、標準仕様で柱などの木材は、
ホワイトウッドを使うということを初めて知りました。
自分でホワイトウッドを調べてみると、あまり良くないようなのですが、
本当にそうなのでしょうか。
このままホワイトウッドでお願いしてもよいか、
追加金額を支払ってでも檜、杉などに変更してもらった方がいいのでしょうか。
全部檜にするのは高くなりそうなので、檜、杉を組み合わせたらどうかと思うのですが、
檜、杉を組み合わせてもかなり増額になってしまうものなのでしょうか。
みなるさん ( 愛知県 / 女性 / 33歳 )
回答:3件
スプルス
最近ホワイトウッド集成という木が多く出ています。
比較的安い値段で出廻っているのでよく使われるようです。
ホワイトウッドという名前の木はなくては、大概はスプルスを使っています。
スプルスは、もともと内装の造作材で使われるものです。
節がなくて表面が綺麗で狂いが少ない反面、柔らかい材料です。
そのままでは構造材としての耐久性はありません。
通常は構造材には使えませんが、集成材といって小さく切った棒状の木
を接着剤で固めて工業製品化したものを構造材に使っています。
集成材はマツなどの樹種でもありますが、大きな断面を必要とする場合に
使われます。梁の背が30cm以上になると集成材でなくては手に入りにくいでしょう。
集成材はエンジニアリングウッドといって、工業製品なので強度を正確に数値化
することができ、寸法安定性に優れます。
しかし、本来は柱や小梁などには不要のものです。
ホワイトウッド集成を使いたがる理由は、安さ以外に見た目の割れや狂いが少ないの
もあります。つまりクレームを嫌うからです。
無垢の杉や桧には、割れや狂いが多少は出ます。生き物の体なのだから当然です。
それで強度や耐久性に問題はないのですが、最近の人は工業製品に慣れていて
それにビックリすることも多いようです。
国産の杉や桧はきちんと使えば長持ちする実績があります。
また、それを使うことで日本の山を守ることもできます。
値段は、ブランド物でもなければそれほど高くないと思います。
とりあえず見積もりをとってもらってはいかがでしょう。
できれば無垢材を使ったほうが良いかと思います。
評価・お礼

みなるさん
2011/01/19 23:03ブランド物でなければそれほど高くないのなら安心しました。
とりあえず見積もりはとってもらうことにします。
ありがとうございました。
回答専門家

- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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辻 唯寿
建築家
1
やっぱり無垢がいいと思うのですが・・・
はじめまして。
ローコスト住宅だからというわけではありませんが
最近は特別に指定しない限り
ホワイトウッドが採用される場合が多いです。
強度や耐久性はそれなりに実証された製品なので
だめだとは言えませんが
国産でないこと、加工製品であること、
実績はあっても歴史がないこと・・・などなど
正直不安があるもの事実です。
予算が厳しい場合、よくやるケースは
通し柱、隅柱だけでも檜でやります。
全体で言えば1、2割程度ですので大したコストアップにはなりません。
できることならそれくらいのお願いをされてはどうでしょうか?
工務店さんにサービスしてもらえるくらいだといいですね。
補足
地域性にもよりますが
私がいる愛知県では杉やヒノキ材は比較的豊富に流通しています。
ホームセンターなんかでも普通に売っているし
ホワイトウッドと変わらない値段です。
杉ならいっそ安いぐらいです。
ただなぜかプレカット加工にのせると高くなってきます。
でも関西方面ほどではないかもしれません。
杉か檜といえば圧倒的に檜だと思います。
無垢だったらいいというわけでなく
耐久性、強度をかんがえると檜をお勧めします。
(個人的な見解ですいません。)
ありがとうございました。
評価・お礼

みなるさん
2011/01/20 18:35通し柱、隅柱だけでも檜にしてもらうよう聞いてみようと思います。
大変参考になりました。ありがとうございました。

辻 唯寿
2011/01/21 08:04こちらこそありがとうございました。
構造に関するところは後からやっぱりなんてことはできないので
この段階で是非お願いしてみてください。
検討をお祈り足します。

稲見 公介
建築家
5
適材適所で
木造在来工法のなかで、金物はどのような使い方をされていますか?金物工法という、柱や梁に最初から金物が埋め込まれているような方法で、設計事務所さんがお考えであれば、無垢材との相性が悪いので、集成材の方が安全です。
ホワイトウッド(スプルス)であっても、柱なら強度等級E95-F315集成材だと思います。
こちらの強度に見合ったサイズの柱の選定をしていれば強度の問題はありません。
杉は、集成材であっても柱でしたらホワイトウッドよりも強度が弱いですので、何がよい悪いではなく、どういう強度のものを使用するので、どのくらいの柱の大きさ、梁の大きさが必要か?またどのような金物の工法で建てるかが重要です。
無垢材は非常に素晴らしいものですが、金物工法にむかない。大断面の梁を安定供給できない、場合によっては大断面の梁が供給できないということもありますので、一概に集成材やホワイトウッドがあまり良くなく、無垢材で檜や杉がいいとはいえません。
ただ、他の建築士様がおっしゃるとおり、実績はあっても歴史が少ないので、集成材が絶対に優れているものなのか?ということも言い切ることが出来ません。
内装用の白糊、外部に使える黒糊など同じ樹種の集成材でも使う箇所で、糊の種類も異なってきますので、設計をしている設計事務所さんに、材の選定根拠を聞いたり、間違って選定していないかを確認する必要があると思います。
私の好みをあげるとしたら・・・他の方々同様・・・無垢でいきたいですけど・・・
杉を柱、檜を土台、梁にしても金物工法を選択していて、ホワイトウッドの集成材を採用しているのであれば、通常の在来工法に戻してもらえば予算はあまりかわらない気もします。
評価・お礼

みなるさん
2011/01/20 21:46金物工法というのもあるんですね。知りませんでした。
強度のことなど、大変参考になりました。確認してみます。
選定根拠や、間違って選定していないかなどは私で確認できるかどうか不安ですが、
一応聞いてみようと思います。
ありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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