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「個」に注目しなければ成り立たない時代に

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 お勧めの取り組み

 最近のカフェや飲食店でのサービスを見ていると、マニュアルだけで済ませないサービスの比率が増えているように感じます。

 必要なマナー、言葉づかいといった点でのベースはあるものの、それ以上は個々のスタッフが、それぞれの顧客の様子を見て、それぞれの事情に合わせたより良い対応を考えながら接しています。

 

 マニュアル的な要素が強いと、訓練された安心感はありますが、笑顔や丁寧さがあっても、少し事務的な印象は否めません。また、マニュアルで想定された道筋からちょっと外れると、急にスムーズさがなくなります。

 これに対して、個別対応をしているようなところは、スタッフによる差や多少のゆるさを感じるときはありますが、何となくあったかい感じがします。

 

 この感じ方の違いが何かを考えると、自分への意思確認をどのくらいしてくれたか、自分の話をどのくらい聞いてくれたかという、プロセスへの手間のかけ方の違いのような気がします。

 

 人の価値観が多様化して来ている中で、初めから枠をはめ、やり方を決めてしまっていると、その枠からはみ出す人が増えてきますから、それを防ぐために現場レベルで臨機応変に判断する、個別対応のサービスが必要になってきているということでしょう。

 

 「個」への注目ということでは、一般的な組織マネジメントの中でも同じことが言え、ほんの少し前までは、地位や肩書、高額報酬、もうちょっと程度が悪いと気合や根性のような精神論、「昔はこうだった」という過去との比較など、ある枠にはめた上でのモチベーション施策、キャリアデザインが行われてきました。

 

 今は個々の資質、性格、適性、経験といった点に目を向け、キャリアデザインも人材育成の方法も、その人に応じた個別対応の形にどんどん移行しています。この個別対応の流れについていけない人が、「今どきの若い奴は・・・」「昔だったら・・・」と言っている頻度が多いように感じます。

 

 社員の職業観やモチベーションの源泉は、どんどん変わってきており、なおかつ多様化しているので、現場を預かるリーダーにとって、マネジメントにおける手間はどんどん増えている状況です。

 しかし、会社全体としての取り組みは、いまだに過去の画一的なマネジメントと同じ意識のことが多いです。それほどの対策もとられず、そのしわ寄せは現場のリーダー、マネージャーに行くことになります。

 

 これが、マネジメントに専念できるようなある程度の余力があるリーダー、マネージャーであれば何とか対応しますが、プレイングも担っているようなマネージャーは、なかなか今まで以上に手間をかける余力がありません。

 ただ、だからといって何でも制度化したり、リーダーやマネージャーの数を増やしても、今度は管理コストが増えてしまうなど、それはそれで好ましいことではありません。

 

 これからは、手取り足取りしなくてもよい自律した人材、セルフマネジメントができる人材をどうやって育てていくかが、企業としての大きなテーマになってきます。

 

 どんな分野であっても、これからは「個」に注目しなければ成り立たない時代です。

 企業の中での人材マネジメントにおいても、個への対応ができるような仕組み、体制を考えていかなければならないと思います。


 

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