前回は、無理をして、まとめて激しい運動をするよりも、楽に、確実に、 自分の気の流れを調え、心身を健康に保つため、身体をチューニングする方法をご紹介しました。今回は、さらに、イメージを使いながら行う呼吸法をご紹介しましょう。
イメージを使いながら呼吸法を行い、心身を浄化する
人間は、九〇分に一度、どちらかの小鼻を優位に使って呼吸しています。
左右の小鼻を意識的に使い分け、陰陽のバランスを整える呼吸法をヨガでは、ハタ呼吸法といいます。ハは、太陽、タは、月。右の小鼻から太陽の陽のエネルギーを取り入れ、左の小鼻で、月の陰のエネルギーをとりいれます。
やり方は、つぎのとおりです。
1)右手の人差し指と中指を眉間にあて、左手で右手のひじを支え、両小鼻か
らフーンと息を吐く。
2)右手の親指で右の小鼻を押さえて、左の小鼻から勢いよく息を吸い込む。
3)吸いきったところで、両小鼻をつまんで、のどを引き締め、肛門も引きしめる。
4)右手の薬指で左小鼻を押さえると同時に、右手の親指を右の小鼻から離し、右の小鼻から息を全部、吐き出す。
5)左小鼻を押さえたまま、右の小鼻から、思い切り、息を吸い込む。
6)吸いきったところで、両小鼻をつまんで、のどを引き締め、肛門も引きしめる。
7)右の小鼻を押さえたまま、左の小鼻から息を吐き出す。
8)これを5回ほど繰り返し、最後は、両小鼻から、息を吐き出し、軽く目を閉じ、合掌をする。
この動作を行うとき、次のようにイメージします。
• 左から吸い込んだら、今、取り入れた月のエネルギーが体全身を駆け巡っている様子をイメージします。
• 吐くときは、体内の要らなくなったものが、全部吐き出されていく様子をイメージします。
• 右の小鼻から息を吸い込むときは、今、取り入れた太陽のエネルギーが体全身を駆け巡っている様子をイメージします。
たったこれだけのことで、気持ちがずっしりと落ち着き、健康増進の効果が倍増していくのです。
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