●一つの間取りにこだわると前に進めない
間取りを考える方法は何通りもあります。ご自分で最もしっくり来る方法で考えれば良いのですが、私の場合は一つのプランに固執せず何案も作成します。平屋でも、二階建てでも一つ作ったプランを改良しようなどと考えず、出来上がればそれで置いておいて、全く新しいプランを造ります。
それでも、どこか似通ってきます。その似通った部分が譲れない核の部分です。
●方眼紙に向かい合う前にもすることがある。
簡単な間取り作成方法を一つ紹介します。自分が必要としている部屋や空間を一つずつ小さな紙に描き、つながって欲しい部屋を近づけて配置します。この際部屋の大きさは無視します。あくまでもつながり方だけを考えます。
紙に間取りを描くより素早く何通りものパターンを描けます。
●敷地の状況をよく観察する
土地の形状や、建ぺい率や容積率、各種制限、何処の方角が眺望が開けているか、風が流れるか、陽射しはどうか等々を鑑みて、今までにプランしたパターンのうち、どれが最もしっくり納まるかを考えます。ここに来て初めて部屋の大きさを意識します。
●固定観念を壊してみる
どうしても、敷地内に希望する大きさの部屋が取れない場合、最初に想定した、必要とする部屋を見直します。無駄がありませんか?
例えば廊下は本当に必要なのでしょうか?廊下は通り道ですが、部屋の中にも通り道はあります。廊下を造る理由は部屋の中を通りたくない場合に初めて生きてくるのです。そう考えるとパブリック空間であるリビングの横の廊下は無駄に思えてきませんか?
●カタチにしてみる
最近は方眼紙に鉛筆で間取りを書かなくても、ネット上で簡単に間取りを作成することが出来ます。
http://madream.net/
面倒なダウンロードを必要とせず、簡単な登録だけて、タダで利用出来ます。
そこに、間取りを書いてプリントスクリーンで打ち出せば、打ち合わせ用間取り図として立派に利用出来ます。
このコラムの執筆専門家

- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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