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三瀬 宏太
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平成24年度税制改正大綱の公表

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税制改正 法人税等

平成24年度税制改正大綱

12月10日未明の政府税制調査会及びその後の臨時閣議で「平成24年度税制改正大綱」が決定されました。改正内容の主要なものは、以下の通りです。


1.法人税関係の改正項目

(1)研究開発税制

 試験研究費の増加額に係る税額控除制度です(最大で法人税額の10%、総額型の税額控除を含めると最大で30%)。今までも存在した租税特別措置法が2年間延長されることになりました。

(2)環境関連投資促進税制(グリーン投資減税)

 23年度改正(6月分)で導入された環境関連投資促進税制(措法45の5の2)で、対象資産のうち太陽光発電設備及び風力発電設備を電気事業者による再生可能エネルギー電機の調達上、平成24年4月1日から平成25年3月31日までの間に当該設備の取得等をし、その事業の用に供した場合には、即時償却することが出来ます。

(3)中小企業投資促進税制

 対象資産に製品の品質管理の向上に資する試験機器等を追加するとともに、デジタル複合機の範囲の見直しを行って上で、適用期限を2年間延長されます。

(4)交際費等の損金不算入制度

 適用期限の2年間延長です。中小法人の損金算入の特例も併せて延長になります。

(5)期限切れ欠損金の損金算入

 東日本大震災の被災法人が、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構または産業復興機構から債務免除を受けた場合、期限切れ欠損金(従前の期限は7年間であったが、原則的に9年間になる改正がありました。)の損金算入制度を適用できる事となります。

(6)過大支払利子税制(国際課税関係)

 25年4月1日以後開始事業年度から租税回避を防止するための過大支払利子税制が導入されます。この制度は、例えば日本の親法人と海外の子法人(株式等の直接・間接の持分割合が50%以上の関係)が、日本の所得を減らすために、海外の子法人への支払利息を実質とかけ離れた金額により、計上する事により、法人税の高い日本での所得を圧縮し、法人税の安い海外への所得移転を図る事を禁止するための制度です。同じような制度で過小資本税制(措法66の5)がありますが、今回の過大支払利子税制や外国子会社合算税制とも絡みが出てくる事になります。国際課税がますます複雑になっていますね。私もBig4税理士法人を辞めた後もこの様な業務がたまにありますので、気を付けてチェックしていきます。


2、所得税関係の改正

(1)給与所得控除

 平成25年分の所得税から、給与収入金額が1500万円超の場合の給与所得控除を一律245万円とし、特定支出控除の特定支出に税理士や弁護士等の資格取得費が加えられました。

(2)退職所得課税

 平成25年分所得税から勤続年数5年以下の法人等の役員について、退職所得の2分の1課税が廃止されました。十全であれば、退職所得金額は(収入金額-退職所得控除額)×1/2で計算され、そこに税率が乗じられていましたが、この1/2が無くなります。


3、資産税関係の改正

(1)国外財産調書制度の創設

 12月31日現在で価格の合計額が5000万円を超える国外財産を所有する場合には、国外財産調書というものを翌年の3月15日までに税務署長に提出しなければならなくなります。この国外財産調書を提出する場合には、国外財産は所得税確定申告に添付する財産債務明細書への記載は不要になります。


現状は国外財産も記載しなければなりません↓

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/009.pdf


これについては、申告漏れや調書の不提出・記載不備に係る部分があれば、過小(無)申告加算税などが課されますので、税理士の方は注意した方がよさそうですね。

(2)住宅資金贈与の非課税措置が延長

 平成23年12月31日までの特例とされている直系尊属からの住宅取得等資金供与が3年間延長される。また、省エネ・耐震性の高い住宅や東日本対震災の被災者の方には、優遇規定があるなど、こちらも注意が必要です。


※当該改正は、平成24年税制改正大綱に記載されている内容を記載したものであり、今後の国会の動向により修正及び廃止される可能性があります。


税理士 三瀬 宏太

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