- 伊藤 誠
- 代表取締役
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
最新金融情報徹底解読 ★伊藤誠の特選記事★
■2強通貨 欧州の影響軽い豪ドルに軍配■
~2011年11月20日、日経ヴェリタスp54より~
■■■トピック要約
日本の個人投資家に人気の2大通貨とされる
オーストラリアドルとブラジルレアル。
欧州債務危機に端を発した世界経済の不安定化を受け
両通貨にも余波が広がっている。
対円レートでみた年初からの沸騰率は現在
オーストラリアドルが7%安と
ブラジルレアルが11%安。
レアルの下落がより鮮明なのは
ブラジルが実体経済と金融の両面で
欧州危機の打撃を受けたためだ。
ブラジルは輸出の約2割が欧州向けで
欧州景気の影響を受けやすい。
ブラジル中央銀行が、9月と10月に
2ケ月連続で利下げしたことも通貨安を招いた。
市場には予想外の利下げと映り、
海外からの資金流入が細り始めた。
相対的に堅調なのは豪ドルだ。
豪州は中国やインド向け資源輸出など
アジアとのつながりが深く、
欧州危機の影響は比較的軽い。
今月1日、豪州準備銀行が2年7ケ月ぶりに
利下げを決定し、豪ドルは急落した。
日本の個人マネーの流れも
現時点では豪ドル優位を反映している。
モーニングスターが通貨別の投資信託の
資金流出入額を調べたところ、
レアル建て投信が9月に637億円の資金流出に
転じた一方、豪ドル建て投信は6月以降、
2000億円前後の資金流入が続いている。
■■■
「対円レートでみた年初からの沸騰率は
現在豪ドルが7%安とブラジルレアルが11%安」
とありますが、グラフを見ると
7月までは両通貨とも通貨安ではなく
円に対し通貨高でさらに高い金利がついていたので
2011年年初に両通貨に投資した人は
7月まではプラスでした。
その後ギリシャ危機が本格化し欧州危機となり
9月に暴落、リスク回避で円高という流れです。
それでは米ドルに対してはどうでしょう。
為替介入以外はズルズルと円高・ドル安です。
先週も書いたことですが、
日本人は米ドルに対して円高だ、円安だと言いますが、
他の通貨に対しても円高・円安を見極めなければ
見誤ってしまいます。
(最近は少しユーロについても報道されるように
なりましたね)
世界マネーは常にどこに行けば良いか探し回っています。
現在の世界常識は危険なときは円、
景気の良いときは金利の高い通貨へ、
となっています。
ここで私のお伝えしたいポイントは2つです。
■経済・金融の常識は時代とともに変化することがある。
現在の世界常識は危険なときは円。
景気の良いときは金利の高い通貨へ。
■景気は循環する。
山・谷・山・谷・山。
少なくとも今世界景気は谷。
谷底が確認できれば円高である日本人にとっては
チャンスがやってくる。
逆に円高に向かったここ数年は日本人にとって
ノーチャンスでした。
最近、データから試算してみたのですが
米国人が2000年から日経平均に
毎月1万円を投資した場合
(じぶん年金=毎月積立投資のことです)
円高・ドル安のせいでなんとプラス6%になります。
信じられないでしょ。
ちなみに、2000年1月の日経平均は19539円。
2011年10月の日経平均は8988円、
マイナス54%です。
日本人が2000年から日経平均に
毎月1万円を投資した場合は
マイナス22%となります。
ここでも、じぶん年金・毎月積立投資の有効性が
お分かりいただけるかと思います。
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