- 三島木 英雄
- 株式会社FPリサーチパートナーズ 代表取締役
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:年金・社会保険
年金は「受給を早める」ことも「遅める」こともできる!
公的年金に基礎年金(国民年金)がありますが
今後受け取る年齢は65歳が原則です。
ここでは1962年生まれ以後の方を対象として記載していきます。
注意
※男性で昭和1961年4月1日生まれ以前
※女性で昭和1966年4月1日生まれ以前
の方は年齢により、受給年齢が早まります。
60歳で定年を迎え、年金は65歳
年金をもらったとしても少ない時代です。
年金の繰り上げ受給と繰り下げ受給を覚えておきましょう!
年金を早く受給する
年金を60歳から受給することができます。
これならば、60歳以降も無収入でなくとも済みますね。
基礎年金の満額は788,900円です。
計算は簡単で下記の計算式で計算します。
■計算式(3年間早める)
(0.5%×繰り上げる月数)=減額される率
例)62歳から受け取る
0.5%×36ヶ月=18%
基礎年金の満額に上記割合を掛け算します。
788,900円×18%=142,000円←これが一生涯減額されます。
ですので788,900円-142,000円=646,900円が
62歳から受け取ることができます。
参考までに60歳まで繰り上げると552,200円になります。
注意
※一度繰り上げ受給をしますと変更は出来ないので注意!!!
日本年金機構のHPで確認しよう
下記のURLに細かく繰り上げの金額が載っていますので
自身に当てはめて確認してみてください。
http://www.nenkin.go.jp/question/1300/1301/1301.html
年金受給を65歳以降にする(遅らせる)
年金を65歳から受給せず遅らせることができます。
あまり行う人はいませんが紹介しておきます。
基本は先ほどと同じで
基礎年金の満額は788,900円です。
計算は簡単で下記の計算式で計算します。
ポイント
■計算式
(0.7%×繰り下げる月数)=増額される率
例)68歳から受け取る
0.7%×36ヶ月=25.2%
基礎年金の満額に上記割合を掛け算します。
788,900円×25.2%=198,800円←これが一生涯増額されます。
ですので788,900円+198,800円=987,700円が
68歳から受け取ることができます。
参考までに70歳まで繰り下げると1,120,200円になります。
最後に
年金を60歳から受け取れば、早く受給する分、年金年額は減少します。
60歳から約52万もらっても、65歳から約78万普通に受給しても
損益分岐点は概ね76歳程度です。
あとは長生きすればするほど繰り上げない方が得をする
縁起の悪い話ですが、76歳まで生きることはないな・・・と
判断すれば、結果繰り上げ受給した方が多くもらえたことにもなりますが
損得勘定で決めることは難しいでしょう。
公的な年金制度を下支えにしながら、足りない部分を
自分自身で備えていきましょう。
2011年10月12日、年金支給年齢引き上げ検討が本格的に
なってきました。老後の働き方も整備されていない現状ですが
いずれ支給年齢は引き上げられます。
不足する将来の年金に対して、自分自身でも「投資」などを
しっかり学んで活用し、お金に働いてもらう必要があります。
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