「いやー、パワハラって本当にあるんだよ」。
私の身内からの話ですが、今とても業績が厳しい某有名メーカーで、圧力をかけられる材料は良く有りがちな業績とか数字の話のようです。ハラスメントというからには、理不尽だったり無理難題だったりという部分がかなりあるのでしょう。社内では雇用調整などの話もあるらしく、みんなが他人の事など構っていられない状況なのかもしれません。
「パワハラ」などということがプラスに働くことは、組織としても個人間の人間関係にしても、業績や生産性の面においてもほとんど無いと思いますし、多くの人はそう理解していると思います。それでもパワハラが起こってしまうということは、理性では止められなくなってしまう何かがあるということなのでしょう。
原因には、個人の性格や資質、自己保身、自分のストレスのはけ口などいろいろ考えられるでしょうが、共通するのは「自分中心」ということです。自分が同じ事をされたらどう感じるのか、相手の立場を理解しようとする気持ちが少しでもあればそんなことは起こらないはずですが、そうは思わない価値観があるでしょうか・・・。私には残念ながら理解できません。
私は周囲の人に恵まれているのか、幸いパワハラのような目にあったことはありません。ただ他人の下の者に対する態度を見て、「これってパワハラになっちゃうんじゃないの」と感じることは何度かありました。どちらかというと自らにコンプレックスを秘めていたり、上下関係に敏感で、特に下に対して横柄だったりする者にそのような傾向を感じることが多かった気がしますが、自分の思い込みもあるので、本当にそうなのかはよくわかりません。できれば一度、「パワハラの加害者」となってしまっている人の話をじっくり聞いてみて、防ぐ手立てが無いのかを考えてみたいなどと思っています。
このコラムの執筆専門家

- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
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