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気づくのが難しい「抜け落ちている基礎」

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験

 ある会社で実施した研修でのことです。内容はビジネスマナーを中心としたものです。この会社では、中途入社であっても若手社員は必ずこの研修を受けることになっています。

 この時は30代の受講者もいて、事前に聞くと前職で研修を受けた経験があるとのことで、その人のレベルでは、知識の確認程度になってしまうのだろうと思っていました。

 しかし、研修後のアンケートを見ると、意外に知らないことがあったとか、理屈ではわかっていてもうまくできなかったとか、それなりに新しい学びがあった様子でした。

 前職の話を聞いてみると、社外の人とはほとんど接することがない部署だったそうで、そうなると対人的なビジネスマナーは、知識はあっても実行した経験がほとんどないことになります。あらためて学び直してみて、自分の抜け落ちていた部分がわかって良かったという感想でした。

 

 こういったことは、どんなに博識な人であっても一つや二つはあるはずです。なおかつそれが基礎的なこととなると、当然知っているものとされて、周りから指摘される機会もなく、抜け落ちて置き去りになってしまうことがあります。

 

 首相が国会答弁の中で、漢字を読み間違えたと話題になったことがありました。非常識などという批判がありましたが、このレベルのことは誰にでも起こりうることです。今までの人生で、該当の漢字を人前で読み上げる経験は一度もなく、誰からも指摘される機会がなかったということですが、知らないものは知らないですから、どうしようもないところがあります。

 

 ただ、そうは言っても、相応の立場や年齢の人が、ごく基礎的なことを知らないとなると、「そんなことも知らないのか」と軽蔑されてしまうのは仕方がありません。一概に言い切るのは良くないかもしれませんが、同じ間違いであっても、30歳の人と60歳の人ではやはり重みが違いますし、社長と一般社員、上司と部下など、立場の違いによっても同様に重みが違います。

 

 このような基礎的なことは、年齢が上になるほど、立場が上になるほど、それが抜け落ちていることが発覚したときのインパクトは大きくなります。若いうちなら笑ってすまされることでも、年齢を重ねてからでは失笑や軽蔑につながりかねません。

 

 「抜け落ちている基礎」の一番の問題は、本人がそのことに気づくのが難しいことです。基礎だから知っていて当たり前と思われ、周りから指摘される機会もありません。

 これを防ぐには、自分はすでに知っている認識のことでも、確認の意味でいろいろな人の話を聞き、自分なりに気づくしか方法がありません。

 

 「抜け落ちている基礎」が明らかになることで、痛い目に合うことがあります。基礎はどんなことでも軽く見てはいけません。

 

 

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