- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
もぐら叩きのように、次々と出て来る「余りにもカナダのレベルを知らない留学願望」にため息をつきつつ、1人でも悲惨な目にあう日本の高校生を減らしたいと、真実を伝えたいと思います。
エージェントが作った偽プログラムにひっかかった見本のような相談です。
(質問)
中学3年です。 高校2年生になったら、8ヵ月留学する予定なのですが英検の準2級に落ちてしまいました。留学してやっていけるのでしょうか。留学までにどの程度勉強すればよいのかと8ヵ月でどの程度まで話せるようになるのかを教えていただきたいです。ちなみに留学は最初の5ヵ月間を語学学校で、後の3ヶ月間は普通の学校に通う予定です。
(回答)
カナダからの忠告です。
30年近く、日本からやってくる優秀な高校生・大学生の支援を行っています。
また、イカサマエージェントの罠に落ち、カナダで悲惨な経験をする日本人を少しでも減らしたいと、現地より真実を発信し続けています。
予定しているプログラム参加は取りやめることを強く勧めます。
留学エージェントが「能力はないけど留学したい!」と知識も情報も、世界の常識もない日本の高校生をだます手口そのままのプログラムですね。
理由:
1.英検1級でもカナダの高校の、特に、Englishのレベルには届きません。
従って、今から推察出来るあなたの能力では、カナダの高校で通常に授業に入ることは認められません。
通常の授業に入れないということは、現地カナダの高校生と友達になる機会などないどころか、「また英語の出来ない日本人が来た」くらいにしか扱われません。
高校でも全くのお荷物お客さん扱いで、学校の片隅でコンピュータークラスのゲーム程度をやって時間を過ごす毎日になります。
2.最初の5ヶ月の語学学校は、全くのお金と時間の無駄です。
あなたと同程度か、もっとレベルの低い、日本でうまく適合できなかった高校生たちと同じ所に詰め込まれ、適当に何かの活動が行われるだけです。
授業のレベルも驚愕に値するほどお粗末です。
つるめるクラスメートは、必ずしも行動が常識に沿った高校生とは限りませんので、頻繁に問題が起こります。
周りのカナダ人が語学学校の日本人を見る目は、「またレベルの低い、英語の出来ない、幼児みたいな日本人がつるんで何かやっている」程度です。
カナダ社会との接点はありません。
想像するならば、日本では高校のランクを考えて下さい。
その中の最低クラスの高校生たち、しかも社会のルールも守れないレベルの高校生たちと同じ狭い空間に詰め込まれ、日常行動も共にせざるを得ないと考えて下さい。
日本から何の準備も能力もなし、常識もなし、精神年齢も低いまま「エージェントのバラ色話」にまんまと載せられた高校生たちが過ごす空間が、それです。
3.英語が出来るようにはなりません。
元々日本での成績優秀、英語能力も高く、独立心をもつ(エージェントのプログラムなどには参加しませんよ)高校生が、カナダの高校で1年くらい過ごしても、「英語力」は変わりません。
少々ホストとのコミュニケーションでの聞き取り(毎日同じことの繰り返しなので)が出来るようになるか、ファーストフードを注文出来るか、クラスメートに何が言われて”Yeah!”程度で返事が出来るようになるだけです。
英語が出来るようになるには、クリティカル・シンキングを理解し、抽象的な概念を具体的、正確な英語で表現出来るようになってから5〜6年はかかります。
「留学」は英語で勉強するためにするもの。
英語を勉強するのが「留学」だと騙し続けるエージェントの作るプログラムでは、何の成果も期待出来ないことをよく理解しておいて下さい。
4.留学するための準備勉強
クリティカル・シンキングの基本の特訓は必須です。
英語すべてに使われるこの思考法は、英語圏の社会全体に存在します。
ホストとも会話もそうです。
カナダの学校では、小学・中学と通して、学校のカリキュラムはこの特訓が目的です。
従って、カナダの高校生たちは、クリティカル・シンキング駆使し、もっと高いレベルで思考出来るための授業を受けています。
そんな中に「は?クリティカル・シンキング?」と余りにも無知な日本人が来ても相手にしてもらえないのは当然ですね。
それと、外国人として英語の国で英語で勉強するためには、確固とした文法知識とその運用力は必須です。
自分の考えをクリティカル・シンキングで表現する際に書く英語が、文法ミスだらけでは全く話になりません。
「予定しているプログラム」には参加しないことを強く強くお勧めします。
相談内容、カナダのレベルの高さ、エージェントが繰り返す嘘、そして、今現在もカナダで迷ったままどこに行き着くのかも見えない悲惨な日本人高校生たちの現状からの忠告です。
人生の非常に大切な8ヶ月が無駄になるどころか、マイナスにもなる可能性が高いです。
現実は悲惨ですよ。
Grow up!
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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