高校留学に向けての第一歩　ー「エージェントは信用しないこと」

高校留学を計画中のみなさん。

高校留学に向けての第一歩は、「エージェントは信用しないこと」。

【質問】 

高校留学を考えているのですが、留学会社にお願いした方がいいのでしょうか？

自分で調べてみたところ、留学会社は通さずに自分で手続きをした方がいいという意見が多かったのですがどう思いますか？
また、自分で高校留学をする手順?を教えてください。

【回答】 

大学留学ならもちろんですが、高校留学でも、独自に調べ、問い合わせ、手続きを進める能力がない場合「留学」自体は無謀な試みだと思います。

30年に渡り、カナダで日本人留学生の支援を行っています。

多くの留学生をお世話しましたが、最初から留学エージェントに丸投げ、バラ色の夢を語られ、勧められるまま留学した高校生の末路は悲惨です。

エージェントは、留学生と受け入れ先の学校から受け取るお金でビジネスをしています。

一人送ってこれだけ儲けるという算段ですので、とにかく送ろうとします。　社員にはかなりのノルマを課しているエージェント会社も多いようです。　紹介する先は、ビジネス契約のある学校です。

留学希望者の希望、能力、適性、目的などは聞いたふりをするだけで、言葉巧みに自分たちの利益になる学校を紹介します。

現地でのサポート料もかなりの料金を請求する場合が多いですが、カナダ社会に入り込み、カナダの人、学校をよく理解し、留学生を助けてくれるようなサポートにはなかなか出会ったことがありません。

無料サポートと書いてある場合も要注意です。　留学生ひとりを学校に紹介するだけで、授業料の15~20%を受け取っているエージェントですから、「無料」のわけないですね。

また、サポート内容に書いてあることと言えば、誰でも英語さえ出来ればひとりでやっていけることばかりです。

空港の出迎えなど、学校を管轄しているスクールボードがやってくれますので、エージェントは必要ありません。

病気になった時も、この病院に行けばいいとかの提案はしてくれるでしょうが、付き添いまでやってくれる所はまずないです。　病気になったら、ホストか学校に相談したら、かなり親身に対応してくれますよ。

ホストファミリーとの問題も、エージェントは生徒の立場というより、ホスト側をまず考えます。　ホスト数の絶対不足が問題である今、ホストにたてつくことはエージェントのタブーです。

英語できちんとコミュニケーションさえ取れていれば、ホストとの関係が他者の介入が必要なほど悪化することは、普通あり得ません。

そんな誰にでも出来ることを「サポート」とうたうより、留学生に一番必要な勉強についてのサポートはほぼ皆無です。

ま、とにかく送っておけばお金になるので、そこから先の学校での成績など気にもならないのだと思います。

もし、自分ひとりでは外国ではやっていけそうもない。　エージェントが必要。　と感じているのなら「高校留学」は非常に危ない挑戦だと思いますよ。

エージェントを使わない留学手続きについては、連載コラムを書いていますので、参考にしてください。

「留学エージェントを使わないカナダ留学マニュアル」（１）

「留学エージェントを使わないカナダ留学マニュアル」（２）

「留学エージェントを使わないカナダ留学マニュアル」（３）

「留学エージェントを使わない留学マニュアル」（最終編）

Good Luck!