- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
「留学」にはエージェントは必要ありません。
自分で計画出来ず、自分で行動出来ず、エージェントのお仕着せプログラムに入れてもらわないと動けない人は、「留学」しないこと。
外国での日本人の評判を落とすだけで、非常に迷惑です。
「留学エージェントを使わない留学マニュアル(1)(2)(3)では次のプロセスを説明しました。
1.自分の目的・特性に合わせて地域・学校を決め
2.直接コンタクトを取り、入学を許可され
3.ビザ手続きも終わり
4.ホストも色々希望を出した結果まぁまぁの所に決まり(ホストファミリーに多くは期待しないこと)
5.あとは、カナダに到着
6.学校に行くだけ
これで終わりでは?
いえいえ、ここからが一番肝心です。
1.履修する授業を学校任せにしないこと。
十分交渉すること、これがとても大切です。
学校があなたのこともよく知らず、適当にあてがうコースに何年いても卒業出来ませんよ。
今までにカナダにやって来た日本人高校生の、大多数のレベルが余りにも低かったため、カナダの学校が日本人に持つステレオタイプは「どうせ英語も出来ないし、文句も言わない日本人はとりあえずレベルの低いESL(外国人用の英語クラス)に入れておこう」です。
大きな規模の高校では、留学生のみのESLに放り込まれ、「留学生のみ隔離」された学校生活の始まりとなります。
またそこから抜け出すことも非常に難しいです。
中学卒業語すぐにカナダに来ても、大体1年以上はそのESLのみで他のクラスに入れない場合が多いです。
お情けで入れてくれるのは「体育」くらい。
小さな町の高校にはESLのない所もありますが、喜ぶのは早いです。
高校卒業もおぼつかない低レベルのカナダ人生徒のいるクラスとか、英語のいらない技術授業の片隅でお客さん扱いされ、暇をつぶすはめになります。
英語の出来ない、クリティカル・シンキングの出来ない生徒を授業に入れると先生が大迷惑するからです。
また各学校の成績が州政府に評価され、それが翌年度の予算に係るカナダでは、英語の出来ない留学生を本気で扱うのを嫌がります。
2.さて、そんな環境の中でいかに自分の能力を主張するか。
願書と共に日本の成績証明書を送っていると思います。
その成績証明を自分でも必ず持っておくこと。
取る授業を交渉するさいには、いかに日本での成績優秀者であったかを強調することです。
(*日本の成績が悪い人は「留学」しないようにと、多くのコラムがありますので、読んで下さい。)
その交渉も英語で行うのはもちろん。
自分を主張する能力が高く評価される国カナダでは、自力で交渉出来る日本人高校生は一挙に存在感を持ちます。
英語は完璧である必要はありません。
ただし、主要な言い分は理解してもらえるだけのコミュニケーション能力と、礼儀正しい英語を使えることは必須です。
(エージェントは学校のいいなり。こんな事までは交渉してくれませんよ!)
卒業と大学進学に絶対必要なENGLISH12に到達するための入り口、ENGLISH10に入れることは、かなり学校はしぶると思います。
日本での教育しか受けていない留学生には、信じられないほど難しいクリティカル・シンキング能力が必要だからです。
まずは試しにクラスに1週間ほど入れてもらい、担当の先生に判断を任せるしかないでしょうね。
わからないことはどんどん具体的な質問に行き、やる気のある生徒と思わせ、先生に評価されたらしめたものです。
おそらく最終の成績はひどいもので、パスしない可能性も高いですが、頑張りを評価され、次年度もENGLISH10に入れてくれます。
そこからはあなたの努力次第。 ENGLISH11, 12と取り進めていくと高校卒業の資格がもらえます。
3.在学中に、自分が今何単位取り、あと何単位、何のコースが卒業には必要なのかに混乱したらいつでも学校のアカデミックカウンセラーに聞きにいくこと。
カナダには、頭のいい生徒しか取れないコース(大学進学用のコース)と学習能力の低い生徒用のコース(高校卒業資格ではなく終了資格が出ますが、大学進学は出来ません。日本の帰国子女入試も無理です。)があります。
英語の能力が低いため、カナダの先生が「知的レベルの低いの生徒」だと判断される確率の高い日本人留学生です、残念ながら。
気がついてみると「大学進学レベルコース」に入れられ「卒業証書」のもらえない無駄な時間とお金を使うはめになりますから、要注意です。
さぁ、やっとこれでレールに乗れました。
でも安心するのはまだ早い。
4.カナダの「大学進学出来る」ための高校のコースは、日本人高校生には恐ろしく難しいです。
日本のような覚える勉強では全く手も足も出ません。
どうしてたら、その勉強についていき、良い成績を残せるか。
クリティカル・シンキングを理解するための勉強を時間を惜しんでやることです。
クリティカル・シンキング勉強法についてはコラムをたくさん書いていますので、参考にして下さい。
「エージェントなしの留学」を頑張っている高校生のみなさん。
途中のプロセスで困ったらいつでもSOS下さい。
アドバイスしますから。
またカナダのスクールボード・学校との交渉でも、30年近い経験からの秘訣を教えますので、相談して下さい。
日本人の「留学」からエージェントが消滅するまで、声をあげ続けて行きます。
Good Luck!
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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