- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
蟹とアスパラガスのシャルロット仕立て Charlotte d'asperges vertes au crabe
5月12日
5月の料理連続講座にて
アペリティフにはグロゼイユと発泡ワインを組み合わせて。
アミューズはプチシューを焼き、トマトのベシャメルと小海老を詰めました。
さて前菜はズワイガニを茹でて、身を使います。
ぎりぎり大鍋に入って、ほっとしました。
そういえばフランスでよく見る蟹は毛ガニ系統の体つきのもので、身はほじってもほじってもなかなか貯まりません。「あぁ、いつになったら終わるのか・・」と思ったことを覚えています。
そんな話しをしたら、生徒さんから質問が。
「ではフランス人に、ばきっと殻を割って、むっちり身の詰まった蟹を差し出したら、どう思うんでしょう!?」
今度聞いてみます。
りんごとアボカドでサラダを作り、蟹身とともにアスパラガスと組み立てます。
シャルロットとはもちろんお菓子のシャルロットのこと。ビスキュイで周囲を覆いババロワを詰めたケーキですが、ビスキュイの代わりにアスパラガスで、ケーキのような形に組み立てます(冒頭の写真。生徒さんのもの)。
アスパラガスが一人につきほとんど1束も要るのですが、これが3つ星だったら間違いなく穂先だけで作るんだろうなあ・・・、と思います。
私の分まではアスパラガスがなかったので、残ったアボカドに詰めてみました。底はりんごとアボカドのサラダが入っています。なんとなく1品になってしまいました。
そういえばこの手の前菜は、お総菜屋さんに必ずあるといってもいいくらい定番のもの。やはり海老と組み合わせることが多いと思います。
主菜は、うさぎのマスタード風味 Lapin a la moutarde
うさぎ料理の中でももっとも定番の料理の一つ。うさぎにはマスタードやローズマリーをよく合わせます。フランスではうさぎはとくに高い食材というわけでもないと思います。日本でうさぎを料理すると、家族に
「人でなし!」
呼ばわりされたなんて話しも聞きました。お気持ち、分かりますが、おいしいのです・・。
むっちり筋肉のついたもも肉↓も、
背肉↑も、上品で繊細なおいしさです。
うさぎの丸の写真は、ちょっとグロなのでやめておきます・・。たいていのものには私はもう「きゃー!」なんてことは言いませんが、人にお見せするにはうさぎはちょっと・・。
さてデザートはシンプルに、いちごとホワイトチョコレートの組み合わせです。
知り合いの若い料理人の男の子が、先月ポンテベッキオに行ってきたというので、何を食べたのか聞いて見ました。いろいろ独創的で面白く、おいしそうでしたが、とくにデザートが何とも素敵!
というわけで、耳から聞いた情報だけですが、私も作ってみました。
薄いホワイトチョコレートの板を用意し、いちごにのせます。
香り付けに少しレモンやピスタチオを散らします。
上からは温かいアングレーズソースを回りかけます。一呼吸おいて、ちゅるっとチョコレートが溶け、大きなあまおうにまとわりつくように。
プチフールは、桜の塩漬けを入れたフィナンシエを添えました。ホワイトチョコレートを見ていたら、なんとなく塩気のものが欲しい気分になったから。
そろそろ八重桜の塩漬けがつけあがる季節です。
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