住宅問題で、今のバリアフリーの考え方には問題があると考えています。
手摺りや段差解消だけで、本当に健全な生活を営む事が出来るのでしょうか。
仮に家の中を全て手摺り付・段差ゼロにしても一歩外出すれば、バリアだらけです。バリアに抵抗する体力をつけるのが先決ではないでしょうか。中には、もうその体力が無いと云う人もおられます。その方を対象にするのであれば、現行制度に文句はありません。
助成金は、介護度により助成されますので、それは良いのですが、フラット35や長期優良住宅のバリアフリー優遇制度は、介護度に関係なく予防的な意味でバリアフリーを勧めています。
これは、後々の為の措置と考えても、後々でなくてもあれば頼ってしまうのが人の心理です。カーナビが良い例で、カーナビを導入してから、道を殆ど覚えなくなりました。何度も行った事のある場所でもカーナビが無ければ行けなくなるのです。
家の中で段差の無い生活をしていれば、アウトドアで転倒の危険性が増大するのではと思うのです。
動ける間は、出来るだけ動いて体力の強化に努める事が大切ではないでしょうか。
無理して体を動かさねばならない、環境で生活した方が健康的かなと思うのです。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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