小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「強い者が教えない方が良い」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ユニティ・サポート 代表
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強い者が教えない方が良い

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え 2009-10-26 00:00

先日見ていたテレビ番組で、ちょっと気になる話があったので紹介します。
 それは、「私は強くないから、他人に教えることが出来た」という話です。

 たぶん誰でもご存知の有名な俳優さんのお話でしたが、「もし自分が強い者で、その感覚のまま相手をガンガン厳しく鍛えても、結局モノに成る者はなるし、ならない者はならない。それはかえって自分自身が恨みを買ったり、周囲の人を遠ざけるだけで、他人からあなたは強い人で無いから教えられるのだと言われた」という話でした。

 「厳しさ」というと、ついつい上司など他の人から叱責されたり、場合によっては罵倒されたりしながら仕事や自身の課題に向かう状況を思い浮かべてしまいます。「接し方の厳しさ」です。でも厳しさにはいろいろなものがあって、例えば水準の高い要求をされることも「厳しさ」で、それが穏やかにニコニコしながら話されたとしても、「厳しさ」には変わりありません。

 私が何を思ったかというと、俗に成功者とされる方々から、「厳しく育てた、育てられたからモノになった」と言う話は良く語られますが、一件厳しそうに見られる著名な方が、それとは逆のお話をされたことが新鮮な印象だったと言うことです。
 一言で「厳しさ」と言われると、どうも「接し方の厳しさ」に偏って捉えられてしまっているのではないかと思います。もちろん結果的にそれで良かった例はたくさんあるのでしょうが、逆にそのせいで成果が出なかった例は、それにも増してたくさんあるのではないかと感じます。

 目標に向かう上での「厳しさ」は絶対に必要なのですが、そこに向かっていく過程の教え方などについて、叱責や罵倒など「接し方を厳しくする」ということは、必ずしも必要無いのではないかと思います。要は相手に合った教え方はどんな方法かを考えるべきと言うことです。

 こんなことを書くと「お前は甘い」と言われてしまいそうですが、強い者の感覚に頼って接し方だけを厳しくしたり、不自然に厳しさを演出するよりは、強くない者、痛みの分かる者が普通に教えればそれで良いのではないかと感じました。

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