小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「年長者の方が「敬語」が使えていない?」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
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( 東京都 / 経営コンサルタント )
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年長者の方が「敬語」が使えていない?

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 目に留まった事 2020-12-01 07:00

 「最近の若いやつは敬語がなっていない!」とは、いつの時代でも言われることです。

 また、企業の新人研修などでは、「敬語が苦手」「きちんと使えるように練習しないと」という新入社員が多いので、「若者は敬語ができない」というのは、ある一面では合っているでしょう。

 ただ、私自身はどちらかと言えば逆の印象を持っています。敬語ができていないと思うのは、実は年長者に対して感じることの方が多いからです。

 

 以前参加したある会合でのことですが、私より確実の年上であろうと思われる初対面の男性は、私と会話している間、ずっと俗にいう「タメ口」で話していました。たぶん私の方が自分よりも年下と見たからでしょう。

 ときどき上から目線のお説教が出ること以外は、それほど不快に思ったわけではありませんが、初対面の相手への礼儀ということで言えば、お互いの年齢差が何歳であろうと、私は初めは敬語で会話することが本来だと思います。

 ただし、これをきっかけに付き合いが深まっていったとすれば、いつまでも敬語ばかりで会話するのは他人行儀な感じになりますから、その必要はどこかでなくなるのでしょう。

 

 親密さということでの私自身の経験ですが、毎年入社してくる新入社員との間で「いつのタイミングから敬語ばかりの会話をやめるか」というものがありました。

 説明会でも面接でも途中の事務連絡でも、新卒採用の応募者は社外からのお客様なので、基本は敬語で対応しますが、入社が決まってからもずっとそのままでは、やはり心理的な距離が近くならないので、どこかで切り替えなければなりません。その当時は「内定式を迎えて、晴れて会社の仲間になることが決まったタイミング」から徐々に切り替えていましたが、果たしてそれが正解かは何とも言えません。

このように、敬語というのは形式や使い方だけでなく、相手との距離感なども考えなければならないので、その使い方はいつまでたってもやはり難しいです。

 

 私が特に気になるのは、飲食店をはじめとした店員に対する年長者の言葉遣いや態度です。若者の場合は大半が敬語で話しているのに対し、年長者の場合は「友達口調」程度はまだしも、他人が聞いてもちょっと耳障りに感じるような、それ以下の「タメ口」や「命令口調」ということも多いです。

 その理由は、私は単純なことだと思っていて、それは「年齢とともに敬語を使う機会がなくなっていくから」です。年をとれば自分よりも先輩は少なくなりますし、会社やその他の組織の中で立場が上になっていけば、敬語で話す相手は少なくなるでしょう。そういう環境の中での日常会話の調子が、他の場面でもそのまま反映されてしまうのです。

 

 敬語については、実は年長者ほど意識をして、気をつけなければならないことだと思っています。敬語に無頓着な年長者は、若者がそうだったとき以上に傲慢で不遜に見えます。それでは他人の敬語をどうこう言う資格はありません。

 そういう私も、ついつい敬語がルーズになりがちな年齢になってきています。気をつけなければならないと思います。

 

 

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