小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「「忙しい」はできない理由になるのか」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
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小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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「忙しい」はできない理由になるのか

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2019-10-15 08:00

 ある会社で目標管理面談をお手伝いしています。

 目標達成が見込めること、順調な進捗がわかることであれば、特に問題なく、スムーズに話は進みますが、そうではないことも多々あります。

 

 目標達成が難しかったり、取り組みが進まなかったりする理由を聞いている中では、もちろん考慮しなければならない事情はありますが、意外に多く語られるのは、「忙しかったからできなかった」というものです。「他にやらなければならないことがたくさんあった」「時間がなかった」などといいます。

 

 「忙しい」と言っている人の様子を見ていると、確かにみんな頑張って仕事をしていて、時間の余裕は少なそうです。

 それでも、「忙しい」をできなかった理由にしてしまうこと自体、私は考えものだと思います。なぜなら、それは目標達成につながる取り組みよりも優先すべき仕事があったという意味になり、本来ならばそんなことは滅多に起こらないからです。

 

 こういう話を聞く中で思うのは、有名な七つの習慣で出てくる緊急性と重要性の話です。緊急であっても重要ではない仕事が優先されている場合が意外に多いということです。

 「忙しいからできなかった」という人に、具体的な事情を聞くと、これに当てはまることがよくあります。

 

 建前かもしれませんが、目標管理で設定される目標は、その期間に取り組む重点目標ですから、それを置き去りにしても優先しなければならないことが、常にあるとは思えません。

 「忙しい」の中身は、日々のルーチン業務や、単に期限が迫った事務作業など、とりあえず目先にある緊急なものを優先していることが多いようで、中には後回しにしても良さそうなこともありそうです。

 七つの習慣の中でも言われていますが、つい優先しがちな「緊急性は高いが重要性は低いこと」は、“やらなくても良い不要なこと”が混じっている可能性があります。最も注意が必要なところです。

 

 ただ、「忙しかったからできなかった」という本人たちは、そんなことは思っておらず、目の前の仕事に一生懸命取り組んでいます。

 しかし、「忙しいから…」と躊躇なく言えてしまうのは、自分のタイムマネジメントや仕事の優先順位付けがダメなことを公言しているようなものです。

 それでも、何かにつけて「忙しい」ということをできない理由にする人は意外に多く、やはり言い訳には便利な言葉なのかもしれません。

 

 私の昔からの知り合いに、「忙しい」が口癖のような人がいます。仕事ができない人ではなく、能力は高い人ですが、それをいつも口にしていることで、自分の価値を下げている気がします。

 私自身は、本当に「忙しい」と思っても、単純にそうは言わずに、やる方法や優先順位を考えるようにしようと思っています。

 

 

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