小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「今でも「年功序列」を使う会社の考え方」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
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小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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今でも「年功序列」を使う会社の考え方

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2017-05-23 08:00

 かつては日本的な人事制度の中心にあり、最近では悪しき制度の象徴のように言われる「年功序列」ですが、今でもこの「年功序列」を維持し続けている会社や、最近あらためて「年功序列」を見直し、うまく活用しようという動きをしている会社があります。

 

 見直しということで言えば、例えば入社してから10年間は、会社として必要なスキルと経験を身につけてもらう期間として位置づけ、昇格スピードに差はつけずに社内で経験を積んで行ってもらい、社内での競争はその後からというようなことをしています。

 会社として10年の育成期間を設けるということですが、その間でも短期的な成果は、賞与で差をつけて反映しています。

 

 世の中にある仕事として、年月を経ていく中で身につけていくスキルや経験、すなわち年功的な要素が一切関係ない仕事というのは、たぶんほとんどないと思います。新しい発想、新しい技術、新しい方法だけがすべてということはないでしょう。

 「年令は関係ない」とは言いながら、年令相応の経験値というのは確実にありますし、周りからも年令、経験年数に応じた要求をされます。スキルや経験と年令は正比例の関係ではありませんが、ある程度の相関性はあります。

 

 ただ、かつての「年功序列」は、それが第一優先の基準だったため、生み出した成果や保有能力にかかわらず、ただ年令が上だというだけで、給料も役割も役職もみんな上というものでした。

 

 その反動から、成果主義への移行がありましたが、今度はそれを重視して偏りすぎたため、中長期の経験の積み重ねで得られる経験知や暗黙知(言葉では表しづらい知識)が軽く扱われるようになりました。中高年層を中心にしたリストラなどで、現場が回らなくなってしまう企業がたくさん出てきました。

 

 体力、記憶力、新しいことへの適応力や吸収力といった、年令とともに衰えていく能力がある一方、人脈、応用できる事例、経験を積むことによる引き出しの数や中身、その他いわゆる人生経験は、年令とともに増えていきます。これらすべての能力をプラスマイナスしたものが、仕事をしていく上での「総合力」ということになります。

 

 この「総合力」は、衰えるものや失ったものを、取り入れるものや積み上げられたものが上回れば、年令を問わずに増やしていくことができます。本人の意識次第でできることはたくさんあるでしょう。

 

 経験値や暗黙知も含む仕事の「総合力」に注目すると、人材育成は中長期で考えて行くことが必要になります。「経験する」「場数を踏む」「知り合いを増やす」などということも、それを繰り返しながら積み上げていくということも、人材育成には必要であり、そのためにはある程度の時間が必要です。

 

 そんなことを考えていくと、適度な意味での「年功序列」は、必要な考え方ではないかと思います。

 

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