小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「誰もが陥るかもしれない「自覚なきプラック社員」」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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誰もが陥るかもしれない「自覚なきプラック社員」

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2016-06-14 08:00

 「ブラック企業」という言葉はもう定着した感がありますが、これに対して、まったくやる気がない、仕事をしようとしない、ハラスメントのような問題を起こすなど、周囲に悪影響を及ぼす、組織に不利益をもたらすような人たちを指して「ブラック社員」と呼ぶことがあるようです。自分の周りの具体的な顔が浮かんでしまうような人も、結構いらっしゃるかもしれません。

 

 会社にとって、この「ブラック社員」は悩みの種ですが、私がいろいろな会社を見ていて感じるのは、本人の自覚がないままで、結果として「ブラック社員」的な行動をしている人を見かけることが、結構多いということです。

 

 会社に雇われる立場であれば、会社への文句や愚痴は、多少なりとも誰でもあると思いますし、私自身の行動を振り返ってみても、そうやって思っていたことはずいぶんたくさんありました。

 

 ただ、この会社への文句や愚痴が、度を越して過剰と思える人がいます。社外の場所で、仲間同士の間で言い合っているうちはまだ良いですが、これを社内で、しかも仕事中であっても構わず、あからさまに言い始めます。

 

 管理職の立場であるにもかかわらず、部下に対して会社批判を露骨に話したり、新たに入社した人に対して、「自社ではいかに問題が多いか」という話を延々として同意を求めたりします。

 

 もちろん実際に存在する問題かもしれませんが、そうやって「うちの会社がいかにダメか」という話を聞き続けていれば、人の意識はどんどんそれに洗脳されていきます。やる気の火は徐々に消え、行動する意欲は減り、会社に対する信頼はなくなっていきます。

 一言で言ってしまえば「会社のムードを悪くする」ということですが、これはまさに「周囲に悪影響を及ぼす」「組織に不利益をもたらす」という行動にほかなりません。しかし、本人は正論を言っている意識なので、何も問題とは思っていません。

 

 私は、会社への文句や批判、愚痴というのは、それを解決しなければならないという問題意識の裏返しであり、組織変革のための活力でもあると思っています。

 しかし、過剰な会社批判をする人というのは、概して問題解決のための行動を取ろうとしません。ただ批判をし続けて、周りの賛同を得ようとします。その行動が、最終的には組織の不利益につながって、自分にかえってくるということに気づいていません。

 

 会社の愚痴というのは誰でも持っているからこそ、その誰もが「自覚なきプラック社員」に陥る恐れがあります。

 

 あなたの会社への愚痴は、何かを良くしたい気持ちの裏返しですか? それともただ組織のムードを悪くしているだけですか?

 気をつけないと、自分がいつの間にか「ブラック社員」になってしまっているかもしれません。

 

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