小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「本当に「個人商店」から脱却したいなら・・・」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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本当に「個人商店」から脱却したいなら・・・

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2015-02-10 09:29

 中小零細のオーナー企業で、社長の「個人商店」からの脱却が課題とおっしゃる会社には、よく出会います。基本的には組織化があまりされていないような会社です。

 もう少し具体的にいうと、コミュニケーションの主体が、「社長と社員の一対一」という形がほとんどで、それに対して社員同士の関係の方は少し希薄ということが多いように思います。

 

 経営者を初めとして、個人商店のような体制のままではダメだという問題意識を持っていて、問題意識があるということは、それが成長を妨げていると考えているということですが、その後の取り組みで、ここから脱却できる企業もあるし、逆にできない企業もあります。

 

 あくまで私が見てきた範囲ですが、これがうまくいくかいかないかの差は、結局は「オーナー経営者がうまく権限委譲をしていけるか」にかかっているように思います。

 現場への思い入れが強く、ご自身が現場に細かく入り込んでいくようなタイプの人、いろいろなことを自分でやらないと気が済まないマメな人ほど、このあたりがうまくいかないように感じます。

 

 こういう経営者でも、権限委譲が必要ということはわかっていて、皆さんそれなりに「部下に任せている」とはおっしゃいます。

 ただ、その任せ方は千差万別で、中には任せているとは到底言えないような関与の仕方をしている方もいます。また、一時は任せたけど、やっぱりできないとしびれを切らして、任せた物を取り上げてしまうようなこともあります。

 踏ん切りをつけて任せる事がなかなかできず、場合によっては途中でいろいろ口出しをしたりします。任された側の人間は、そのせいでやる気を無くしたりして、よけいにうまくいきません。

 

 「個人商店」といわれるような会社の経営者は、意外に自分のやり方にこだわりがあったり、細かなところで自分と同様の動き方を要求します。それに合致しないと「こいつには任せられない」となります。

 経営者としてのこだわりは大事なことですが、やる人間が違えばやり方が異なるのは当たり前ですが、ここを許容できないことが意外に多いです。

 

 「個人商店」からの脱却で必要なのは、社長は社長しかできないことに集中し、その他の仕事を他人に任せることで、社長自身しかできないことを切り分けて絞り込むことが第一歩だと思います。

 そして、まずは任せた相手のやり方を尊重し、本当の意味で任せることが必要でしょう。

 

 多くのことにこだわりがあり過ぎて、人に任せる事ができないのであれば、残念ながらこれからも「個人商店」のままで行くしかありません。

 

 

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