対象:遺産相続
4人兄弟で兄(58歳)以外は各々家庭を持って自立しています。
兄は無職ですが精神障害なので障害年金の支給を受けており、実家(持家)で母と暮らしています。
生活費は父が残してくれた財産と母の年金で暮らしていますが、兄の障害年金給付金は一切生活費にはいれずに兄自身のこずかいで直ぐに使ってしまうとのことです。
母も高齢で最近体も弱くなってきたので、後々の事を考えておく必要が出てきて、最良の方法を考える必要がありご相談させて頂きます。
基本的には、親の財産は兄の生活費に使うということは母、兄弟で意見は一致しています。
しかし、兄に全財産を相続させてしまうと計画的に使わずにムダ使いして、他の兄弟が後々生活費を負担することは絶対に避けなければお互いがやっていけなくなります。
兄弟で今話している方法は、以下の通りです。
他の方法も含めて、良き方法をアドバイスお願いします。
1.持家を売って施設に入れるとしても適当な施設はないし、兄自身が拒否しそうなので、親が亡くなった後も勿体ないが実家で一人暮らしてもらう。(母が入院したとき、弁当を買って生活していた。)
2.兄に全財産を相続させて、誰かが後見人となり生活費を月々渡す。出来れば、後見人は二人ぐらいを選任して、きちんと資産管理を行う。
3.または、兄弟に財産はほぼ均等に分配するが、兄のために使うこととして各々の相続口座を後見人(二人ぐらい)が均等に引き出して、兄に生活費として渡す。
この方が兄も全財産は自分のものと主張できないのではないか。
4.これが最良と決めたことを母の遺言に残しておくには、公正証書に残しておくのが良いのでしょうか。
5.後見人は二人にすると面倒なことはないか。また、後見人の申請方法は?
ノッピさん ( 兵庫県 / 男性 / 53歳 )
回答:1件
吉野 充巨
ファイナンシャルプランナー
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成年後見制度の活用のご検討をお勧めします
ノッピ 様
初めまして、ライフ・プランの実現と資産運用を支援するオフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨です。
お兄様の将来、ご心配のことと拝察申し上げます。
私は、成年後見制度の法定後見の活用をお勧めします。
法定後見には類型として、補助、補佐、後見の3類型があります。
どの類型に属するかは、鑑定と家庭裁判所の審判に委ねなければ行けませんが、後見人の事務は、本人の財産管理と身上監護を行います。お兄様の身上監護では、在宅で福祉サービスを受ける、施設に入り福祉サービスを受けるなどを行い、その為に財産を管理することになります。
この制度を活用されれば、医療や福祉の契約等も行えますし、本人が身の回りで必要なお金以外の資産を護っていくことも出来ます。
詳しくは下記の裁判所HPを参照ください。
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/koken/koken_qa.html
複数の後見人等を立てることが出来ます。この場合、夫々の分担を決めておくことがスムースな事務を執ることになろうかと思います。
例えば、財産管理と身上監護を分担する、契約行為(サービス、物品購入、金銭の額等々)で分担を
変える等が考えられます。
以上ですが、詳しくは地域の社会福祉協議会の後見センター、市役所の支援課などにご相談なさるのも宜しいかと思います。
なお、このアドバイスは、下記の活動で得た知識からお答えしています。
NPO法人市民後見人の会
http://www.shimin-kouken.net/
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/ct/other000014400/40-2.pdf
別途、個人として葛飾区から養成され、昨年末に家庭裁判所の審判で保佐人に選任されました。
私の後見活動や会の活動は下記を参照ください。
成年後見制度とは
http://www.officemyfp.com/seinekouken-1.html
後見人日誌
http://www.officemyfp.com/koukennisshi-1.html
メール・お電話を頂ければ、お答え申し上げます
評価・お礼
ノッピさん
回答有難うございました。
また、本回答以外に個別の質問にも丁寧に回答して頂き、重ねてお礼申し上げます。
ご意見を参考にして、母、兄弟で話して手続きを進めていきたいと思います。
なお、手続きを進めていくと色々と分からないことも出てくるかと思いますが、宜しければ、ご助言の程 お願いいたします。
(現在のポイント:-pt)
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