対象:遺産相続
海外ファンドへの投資は為替リスクを無視すれば、
かなり高利回りが期待できるというので、
実家から、5000万円を借りて運用したいと考えています。
この資金を10年後に一括返済すると約束していた場合、この借りた5000万円を贈与とみなされることはない
思うのですが、
その10年間で、ある程度の運用益、例えば、1000万円が
得ることができたのなら、
その1000万に贈与税がかかるでしょうか?
NYNYさん ( 大阪府 / 女性 / 40歳 )
回答:2件
吉野 充巨
ファイナンシャルプランナー
-
海外ファンドのリスクと収益率の考え方です
NYNY 様
初めまして。オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨です。
ご実家から5,000万円借りる場合は、借用書と利子の支払が必要になります。そして10年間寝てしまいますから、贈与と看做されないためにも、きちんとした利子の支払が必要になると考えます。この点は、法律の専門家からの回答を待つか回答が無ければお問い合せ下さい。
なお、借入金で運用益が出てもその利益は贈与税の対象にはなりません。
海外ファンドとのこと、対象とされているファンドのリスクがわかりません。
海外ファンドという場合、一番のリスクは信用リスクです、価格変動リスクが次に来ます。流動性リスクも確認が必要と思われます。それらをクリアーしてから為替変動リスクをお考えになる様お勧めします。
もし10年間で1,000万円の運用益が目的であれば、年間2%の運用利率で間に合います。これに利子率を加えたものが目標とする利回りです。この程度であれば通常の分散投資をお勧めします。
日本債券、日本株式、外国株式、外国債券に均等に資産配分した場合の期待リターンは4.3%でリスクは8.7%です。1年間の運用成果が68%の確率で、-4.4%〜+13.0%の間に入ります。最悪ケースでは-13.1%の損失が出ます。
対象とされるファンドのリスクとリターンを販売先にお尋ね下さい。もし、単一の資産に投資される場合には、リスクは高くなります。先進国の株式に投資する場合で最悪ケースでは1年間で-32.0%の損失、債券でも-22.5%の損失が発生することがあります。
なお、借入金での運用はお勧めしません。上記のように投資・運用は常に儲かるものではありません。ご実家とはいえ損失が出ているときに資金を引き上げる必要があれば、損失のまま手仕舞いになります。
もし、10年で1,000万円の資産形成が目標でしたら、上記4.3%のリターンを期待して毎月66,800円の積立をお勧めします。(毎月4.3%の運用利率で10年運用できた場合の毎月の積立額です)
中村 亨
公認会計士
-
実家から借りた資金で運用益
親子などの特殊な関係がある者相互間の金銭の貸し借りについては、その利息相当額の他にその借入金元本部分自体が贈与とされるケースがあります。
親から無利子で金銭を借りた場合には、その利息相当額の贈与を受けたものとして贈与税が課せられる場合があります。
その借入金自体についても、形式上は借り入れであっても実態は贈与であるような場合(あるとき払いや出世払いなど)には贈与として取り扱われ、贈与税が課せられる場合もあります。
また、その借入金を元手に運用したその運用益ですが、実態がNYNYさんの投資であるならばその運用益が贈与として認定されることはないと思われます。(運用益には所得税が課税されます)
なお、仮に損失が出て元本割れとなった場合に借りた5000万円を返済できないというようなことになれば、その借入金の実態は贈与と変わらないものとして取り扱われる可能性があると思われます。
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング