対象:ペットの医療・健康
専門家のご意見が伺いたく質問いたします。ミニチュアダックス、雌、7歳、未避妊、体重約4.5kg、病歴はありません。手術前までとても元気でした。フィラリアの薬をもらいに病院に行ったところ、診察で乳腺腫瘍を指摘され、簡単な手術ということで手術を薦められました。乳腺腫瘍切除(2つ)と同時に、再発予防のために子宮を取り、臍ヘルニアもあったためそれも取り除き、歯石除去も行われました。最初の説明では術後当日か翌日には帰れるということだったのに、傷が大きいため3日ほど入院ということになりました。手術の翌日、急変ということで、肺に水がたまり呼吸困難の状態?で、点滴、酸素吸入、心電図を付けており、処置でピンク色の水みたいなものを吐かせていましたが、急変の知らせから5時間後に亡くなりました。手術中も問題なかったし原因はわからない、いろいろやりすぎたかなとの先生の説明でしたが、どうしても納得がいきません。このように術後に肺に水がたまる原因として、何か考えられることはないのでしょうか。お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答のほどよろしくお願いいたします。
ayaoriさん ( 長崎県 / 女性 / 40歳 )
回答:2件
肺
残念な結果になってしまいました。 心よりお悔やみ申しあげます。
『肺に水が貯まる』という現象には2種類あります。 一つは、感染になどによって肺実質や気管枝に滲出液が貯まる、いわゆる肺炎と、もう一つ、心臓、特に左心の機能低下によって、漿液が漏出してくる肺水腫です。
今回のケースでは、病理解剖がなされていませんので、どちらかは確定できませんが、術後いきなり感染性の肺炎になることは稀ですので、心臓に大きなストレスが掛かったのかなと想像しているのですが・・・。
ひょっとすると、肥大型の心筋症が潜んでいた可能性が考えられますが、一般的には、術前の検査で肥大型心筋症を判定するまでの詳しい検査は実施されないことが多いので、こういう結果になってしまったのかなと、当院の場合におきましても、反省を含めて、考えさせられるケースでした。
補足
現在、当院に入院しているヨークシャテリアは、最近、吐くことが多いということで来院されました。レントゲン検査をしましたところ、軽い心肥大と腹部中央にゴルフボール大の塊が見つかりました。腹部の塊は超音波検査で、肝臓の腫瘍と診断しました。手術のため、肥大のある心臓も超音波検査をしましたところ、肥大型心筋症であることがわかり、手術は中止になってしまいました。これまで、何の症状もなく、徐々に進行してきたものと思いました。もし、心臓の超音波検査をせずに、レントゲン検査だけから、ヨークシャによく見られる右心肥大と判断して、手術に踏み切っていたら、ご質問のケースと同様な結果になっていたかも知れません。
また10年くらい前、子宮蓄膿症で緊急手術をしようとしたとき、突然、心停止をしたチワワがいました。当院のスタッフは心手術の経験もありましたので、緊急薬の投与と心マッサージで蘇生したということもありました。
今回のケースが、術後のどの時点で、どういう異変が発生したのか(さらに、術中術後の点滴量は適量だったのか、鎮痛剤の投与量は十分だったのかなど)を、執刀医の先生から詳しくお聞きになられて、その上で、少しでも御納得されればと思います。
評価・お礼

ayaoriさん
やはり心臓・循環器系に何らかの原因で破綻が起きた(負担が大きかった)と考えられるんですね。術前はとても元気で、先生も心臓は異常なかったとはっきり言われていましたので、素人なりに、麻酔が何かの引き金になったのではないかと思ったりもしています。ただ、術前に手術そのものの説明や麻酔などのリスクについて先生から全く何も説明がなかったことに納得がいかず…。また、何の疑いもなく信用して任せてしまった自分を責め…。自分の子を失ったような悲しみで、本当に涙が止まりません。
お忙しいところ、ご回答ありがとうございました。
回答専門家

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RE:犬の手術翌日の死亡の原因について
愛犬のご冥福お祈りいたします。
質問内容を確認すると「肺に水がたまり呼吸困難の状態?で、点滴、酸素吸入、心電図を付けており、処置でピンク色の水みたいなものを吐かせていました」と記載がありますのでこの犬は肺水腫で亡くなったと思われます。肺水腫は通常、心疾患に伴って認められます。肺水腫の他の原因には毒物の吸入、感電、過剰水和、神経原性浮腫(痙攣)などがありますがあまり一般的ではありません。今回の場合では状況や年齢などから、もともと心疾患があり手術による外科的な侵襲や麻酔により心疾患の症状が表面に急に出てきてしまったのではないかと想像されます。
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