前足の痛み

ミニチュワダックスが混ざっていると聞くと、私達獣医師はすぐに椎間板ヘルニアを思い浮かべます。頚椎、胸椎の椎間板ヘルニアの場合には、単純撮影では、なかなか判定が困難な場合があります。また肩甲関節にトラブルがあることも考えられますので、なるべく早めにCT検査をお受けになることをお勧めします。掛かり付けの先生とご相談下さい。

歩行時に鳴くような痛みが認められ、触診やレントゲン検査で異常が認められない場合では一般に頸部や胸腰部の脊椎疾患が疑われます。また、前肢の付け根をかばう様子があるとのことから慢性関節炎やリュウマチなどの関節疾患も疑われます。

相談犬はM.ダックスフンドの雑種犬です。M.ダックスフンドは椎間板ヘルニアの好発犬種であるのでその雑種犬となれば椎間板ヘルニアの可能性も十分に疑われます。頸部や胸腰部に痛みを示す原疾患はいくつかあるのでMRI検査を行うと実際に椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患があるのか?また、別の疾患があるかどうか?の確認ができます。MRI検査は大学病院や動物健診センターなどで検査が可能です。慢性関節炎やリュウマチなどはもう一度関節部位のレントゲンを撮影し、よく観察すると見つかるかもしれません。

レントゲンよりもさらに進んだ検査を希望されるのであればかかりつけの先生と相談し健診センターでMRI検査を受けてみるのが良いと思われます。また、セカンドオイニオンやその後の治療も含めて検査を希望するのであれば大学病院を紹介してもらい診察・検査を受けることをお勧めします。