対象:ペットの医療・健康
6歳になるメス(避妊済み)のMダックスフンドです。
約三週間ほど前から、馬が鼻をぶるるっとするような、くしゃみや、青っぽくにごった鼻水を出すようになりました。
突然花粉症になり、重症化したかのような印象です。
主に右側の鼻から出ていることが多いのですが、10日ほど様子をみても改善しないため、K医に連れて行きました。
実は以前に歯槽膿漏の既往があり、かなりな数の歯を抜いているのですが、
現在は両犬歯と、右奥歯の三本のみ残っている状態です。
診断としては歯槽膿漏から来る、膿が鼻に出ているのだろうということで、
細菌炎症を起こしているとのことでした。
アレルギー体質があるので、
当初、点鼻薬、目薬(目やにも多くなっていたので)で対応してもらいましたが改善せず。
別のS医にて、抗生物質とジェル状の歯茎のマッサージ薬を処方され、
8日ほど飲み、マッサージもしましたが、著効は見られず、歯茎の状態が少しよくなった程度で、このままでは抜歯しかないといわれました。
最初のK医では、犬歯は深く、長いので、抜歯することにより、口と鼻の間の穴ができて閉じない場合もあるとの、説明を受けています。
全身麻酔のリスクもありますし、なるべくなら、抜歯は最後の手段にしたいのです。
この場合、抗生物質の種類を替える等のほかにも、何か有効な手段はあるのでしょうか?
また、その際、有効薬を選択するためには、どんなことが必要になりますか?
本犬の元気と食欲は十分あります。
よろしくお願いいたします。
saku_raさん ( 埼玉県 / 女性 / 41歳 )
回答:2件
鼻汁
ワンちゃんが鼻汁を出す疾患は幾つかあります。一番多いのがK病院が指摘されている歯槽の疾患です。特にダックスの犬歯は鼻腔の粘膜のすぐ下まで来ていますので、歯根部の炎症は鼻粘膜の炎症へと波及して、膿性の鼻汁となります。次に異物の進入があります。芝生の葉のほか小動物臨床の現場では、あっと驚くようなことが起こり、予想もしないものが鼻の中に入って入りということがあります。歯槽のこともありますので、鼻腔を中心としたX線検査、鼻腔鏡検査などが必要です。これらの検査で鼻腔内の腫瘍も発見できることもあります。深い歯根部の炎症がある場合、抜歯が適応となります。ダックスの場合抜歯後に大きな穴があいて、それが鼻腔と通じてしまって、食べたり、飲んだりしたものが鼻から漏れ出てきたりする危険性が高いので、抜歯後歯茎の縫合して、穴をふさぎます。ALL ABOUTの質問コーナーで何度も触れてきましたが、現在の獣医麻酔学はとても発達していますので、6歳で基礎疾患のない動物の麻酔事故はほとんどないと思います。
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Re:犬の鼻水、くしゃみ症状
お返事が遅くなり申し訳ありません。
歯槽膿漏から鼻腔に膿が漏れ出ているような場合は、やはり抜歯を行って原因となる歯を除く必要があります。抗生剤で細菌の増殖をおさえたり、口腔内を洗浄するような治療は、進行を遅らせることは出来るかもしれませんが根本的解決にはなりません。効果のある抗生剤を選択するには歯槽の膿を用いた培養・感受性検査が必要です。しかし、完治せず長期に使用していると、初めは効果的であった抗生剤に耐性を持つ菌が生まれ、効かなくなっていきます。内服による治療を長期に行うよりは、外科的に抜歯を行い、その時感受性の検査も行って術後の抗生剤を決め、完治を目指して治療していくことをお勧めします。
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