対象:新築工事・施工
17坪の狭小地(角地)に新築を計画しています。
建ぺい率60(70)/容積率200(160)
地震や火災のことを考えて某HMで見積りを出してもらいましたが
坪単価100万超、総コストを延床で割ると130万を超えてしまう上
思ってた以上に広さがとれず(重量鉄骨3階建)
床材ほかdetailにもこだわりがあり、選択肢の少ないHMで
建て直す事に喜びを感じられず、リフォームで済まそうかとも
思ってしまいます。
大手メーカーで建てる安心感も捨てきれずにいますが
建築家にお願いをして、RCで延床30坪弱の家をお願いした場合
トータルでどのくらいをみたらいいのか教えていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
&stripeさん ( 東京都 / 男性 / 44歳 )
回答:9件
RC住宅の建築費用
横浜の設計事務所です。
床面積が小さいと相対的に坪単価は上がる関係があります。
例えばキッチンやバスルームの値段が同じとしたら、広さで割った場合広いほうが坪単価は低くなるという事です。
従って仕様にもよって値段は変わりますし、工務店によっても変わります。
ただ、長持ちという事を考えるならばコンクリートの質には拘りたいです。
水/セメント比と言って、水分量を45%まで落とすと、ひび割れもなく水漏れがない家が出来ます。
また、従来はひび割れが起こることを前提に屋上にアスファルト防水などをしていましたが、それは必要なくなります。
アスファルト防水やシート防水は10年ごとにやり変える必要ある上、一旦漏ると場所の特定が大変です。
躯体防水ならば万が一ひび割れが若干でも起きても場所の特定も補修も簡易です。
水分量が少ないと流動性が悪くなり、充填不良を起こす為にこれまでは時には水分量が60%くらいのコンクリートでした。
技術が進み、今ではきちんと指示すれば水分量45%以下は可能です。
もう一つ、断熱性能が大事です。
断熱性能が高い家に住み替えた人の統計で、健康改善効果が有意にある事が報告されています。
また、コンクリートの結露は断熱性能が悪いのが原因です。
これらの仕様を満たした上での坪単価は100万円くらいで取り敢えず想定しておけば良いかと思います。
それに消費税と設計・監理費用が別途に必要です。
場合によっては杭が必要になりますが、その費用は地盤の状態によって変わります。
3/8(日)に過去に割と安くやってくれた工務店が鶴見で構造見学会をやります。
ご興味あればご案内します。
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あーす・わーくす 一級建築士事務所
<T・Komatsubara>
〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-1
ソレイユ台町ビル802
TEL 045(314)5360
FAX 045(620)8358
http://office-ew.com/
mail@office-ew.com
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回答専門家
- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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島崎 義治
建築家
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大手メーカーによる安心感とは?
狭小地、なおかつ角地、しかもクライアントのこだわりがあるとなるとむしろHMでは難しいのではないでしょうか。
ただ、重量鉄骨やRCとなると工事費も高めになりますし、設計料も構造計算が必要になるため高くお感じになると思います。ただ、設計の信頼性も、工費の客観性も、いろいろな面で建築家に頼む方が安心だと思うのですが、、、、、。
まず工事費ですが、社会全体で建設費が高くなっていますので、80-90万/坪くらい。いろいろなこだわりをお持ちであるとすると、少し高く設定しておく必要があると思います。
キッチンやバスルーム、やサニタリー等のグレード、、、延床面積が小さいですので、その影響は大きく感じられると思います。また、ディテールにこだわるとすると、どのような素材をセレクトし、それらをどのように生かすかが重要になります。そうすると、やはり100万前後ではないでしょうか。具体的には設計を進めないとはっきりはしませんが、、、、。
次に、設計料ですが、工事費ではなく床面積に基いて算出しています。30坪で、特殊な設備等がなければ、400万~450万程度ではないでしょうか。
また、既存建屋があるとすると、解体費が必要になります。解体費は構造種別と面積によって異なってきますが、4.5万から6万/坪くらいでしょうか。
ただ、建設費を安く抑える方法がないわけではありません。内部の構造のつくり方、素材の使い方、コストのかけ方など、時間をかけて設計を進めていけば、よい方法が見つかると思います。時間をかけてじっくり最適解を導きだすのが建築家のやり方です。また、建築家との対話で望む住まいの方向性も見つけていただけるものと確信します。
ご参考になれば幸いです。
島崎義治
島崎義治建築設計事務所 代表取締役
2012,13グッドデザイン賞受賞
http://architect-studio.com
評価・お礼
&stripeさん
2015/03/04 22:39お礼を申し上げるのが遅くなりましたこと
お詫び申しあげます。
丁寧なアドバイスありがとうございます。
設計の信頼性や、工費の客観性の面でも建築家・・・とのこと
HMの場合、こだわりの多くをあきらめなくてはならず
楽しい家作りとは言えないものになってしまいそうですが
敷地の広さや金銭面etc抱えている問題点も多いので
なかなか踏み切れずにいます。
>時間をかけて設計を進めていけば、よい方法が見つかると思います
このお言葉、とてもありがたく受け止めております。
もう一度原点に戻って家族でそれぞれの気持ちを話しあってみたいと
考えています。
ありがとうございました。
島崎 義治
2015/03/06 21:38何故か、迷惑メールへ分類されており、遅くなってしまいました。申しわけありませんでした。
このたびは評価ならびにコメント、そしてご理解いただきましてありがとうございます。
建設とは鎌倉時代から今のスタイルができているような、いい意味では伝統的な、ある意味で古い旧式的な世界で、私たち建築家にとってもわかりにくいことも多々あります。ですから一般の方たちが直接触れるには戸惑われることもあると思います。
建築家とはデザイナーズハウスをつくるような美しい建物、かっこいい建物をつくるというイメージを持たれているかもしれませんが、少し違っていると思っています。私は戸惑われる中で、家づくりの道すじを作ってゆく、ストーリーを作り上げてゆく専門家だと思っています。もちろん、クライアントの住まいに対する明確な要望によってストーリーをつくっていきますが、それだけではなく、隠れた潜在的な要望も見えるような形にして、具体化してゆく能力を持っています。クライアントとしても建築家と語ることではっきりとは見えなかった夢や目標、あるいは課題が見えてくることも多々あります。ある意味で(いい意味で)は臨床心理士がカウンセリングをするようなものに近いと感じられるかもしれません。
HMに頼んだとしても同じように設計料はかかります。しかも、目に見える料金だけではなく、工事費の中に折り込まれてわからないようなものもありますが、私たちは明快ですので、気軽に建築家へ問い合わせしてください。
建築家はある意味で芸術家タイプでもありますので、弁護士のように最初から費用を心配されることはないと思います。私たちもクライアントがどのようなお考えで、何を求められているかを把握するまでは設計料をいただくのは難しいと考えています。お気軽にご相談ください。お待ちしております。
島崎義治
中舎 重之
建築家
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ハウスメーカーとは
文面に、ハウスメーカー(HM)に安心感と書かれていますが、
建築での保証の上での事でしょうか。
建築費の三分の一を、営業費として計上して、残りの三分の二を
下請け業者に丸投げするHMが、良いとは とても思えません。
文面にある、某HMでの見積の金額は、とても妥当と判断します。
建築家に依頼する場合は、設計料が工事金額の10~15%が相場です。
RC造で延べ面積30坪ならば、工事金額は3000万円。
設計・監理料が、300~450万円になります。
但し、建築工事の内容は、きっちりと3000万円の内容の物をお渡しします。
HMならば、3900万円の工事金額で、3000万円の建築物がお客様の物です。
蛇足の話です。
RC造を建てるのには、地盤が良いことが条件です。
軟弱地盤ならば、基礎は杭基礎になりコストは上がります。
軟弱地盤ならば、構造躯体は鉄骨造が最適です。
耐震性は抜群ですし、耐火性能も保証付きです。
耐用年数も60年は大丈夫です。
ちなみに、RC造の耐用年数は40年です。
2015.2.28 中舎重之 当方のホームページ: スーパーフレーム「やすらぎ」 にて検索
上村 美智夫
建築家
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RC住宅のコスト等について
はじめまして、PAO建築設計の上村です。
RCの建物の平均的な坪単価は80万/坪前後と思われますので、概算工事費は、30坪×80万/坪=2400万円前後になると思います。
設計料については、設計者により一律ではありませんが、目安として総工事費の10%前後と思われますので、概算の設計料は、2400万×10%=240万円前後と思われます。
設計を建築家にお願いする場合は、工事をする数社の建設会社から見積りを取り、金額や見積り内容を比較検討できますのでより安心感があります。これを相見積(あいみつもり)と言いますが、競争原理が働き、より無駄の少ない適正価格を見極めることが可能で、結果的にコストダウンつながると考えられています。
都心の狭小地の場合は多くのケースで、採光や眺望の確保に苦労します。周囲の建物の状況に合わせたきめの細かい設定が必要になるでしょう。
以上、少しでも参考になれば幸いです。
個別に直接聞いてみたいことがあれば、「この専門家に相談する」ボタンをクリックして、お尋ねください。相談は無料です。
また、直接お会いして相談してみたいことがあれば、プロファイル内のサービス、「建築無料相談」をご利用下さい。
上村 美智夫 / Michio Kamimura
PAO建築設計
http://www2.gol.com/users/paoarchi/ E-mail paoarchi@gol.com
宮原 輝夫
建築家
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こだわりの家づくりを、お楽しみ下さい。
&stripe様、宮原建築設計室の宮原輝夫と申します。
ご質問の「都心の狭小地にRC」ですが、類似物件を設計した経験がありますので、参考として頂けましたら幸いです。
さて、建設コストの件につきましては、他の建築家の方も言われている通りで、この面積ですと坪当たり100万円は最低かかるものと思います。ですが、作り付けの家具を沢山つくったり、使用する素材や浴室やキッチン等の仕様をハイグレードなものとすれば、そこから数百万円上がる事も珍しくありません。要は価格を決めるのは、&stripe様のご要望次第という事です。また、設計料は工事費の12〜15%が一般的かと思います。
重量があるRC造では、地盤の改良や杭工事にかかる費用を別途考える必要があります。地盤が良く、直接基礎を構築出来れば追加の費用はかかりませんが、地盤改良や杭工事が必要な場合も有り、必要な費用は数十万から数百万円と様々です。何れにしても地盤状況を正確に把握する為の試験が必要になります。コストを除けば、技術的には軟弱地盤であっても、特に問題はありません。
&stripe様の文面を拝見しますと、構造、素材、ディティールにこだわりをお持ちとの事なので、始めからハウスメーカーの選択肢は無いように感じます。少々の費用はかかりますが、気になった建築家に依頼し提案を受けてみたら如何でしょうか。&stripe様のご要望をかなえた、魅力的な案が提出されると思いますよ。
楽しい家づくりが出来る様、応援しています。
私共で設計したRC造のやや小さめの住宅と、軟弱地盤に建てたRC住宅の事例をリンクしておきますので、お時間が有りましたらご覧下さい。
・House_Uc
http://www.miyahara-arch.com/concept_house_uc.html
約17坪の敷地に建つ、RC造の住宅です。
(この住宅は第2回 World Architecture Community Award / 2008を受賞しています)
・House_Nw
http://www.miyahara-arch.com/concept_house_nw.html
13坪の敷地に建つ住宅で、建ぺい率は80%です。
二つのリビングを持つ住宅で、内部には木目調の型枠を使用しています。
・House_N
http://www.miyahara-arch.com/concept_house_n.html
55坪の敷地に建つ住宅で、20畳以上の中庭を持つ2階建てです。
軟弱地盤の敷地でしたが、土木工事に利用されている工法で、安価かつ短工期で施工出来ました。
また、下記のHPでも私共で設計した住宅の紹介をしておりますので、宜しければご覧下さい。
建築家の住宅HP
http://www.architect-works.com/
ではでは、参考になりましたら幸いです。
宮原輝夫 / 宮原建築設計室
http://www.miyahara-arch.com/
橋本 健
建築家
1
木造3階建で検討されてはいかがでしょう?
&stripe様、こんにちは。環境計画スタジオの橋本です。
某HMの見積がRCで130万円をこえてしまうという状況は、現在の建築市況からみて法外なものではありません。弊社でもRC賃貸マンションを計画したところ、140万円を超える見積となり、着手が先延ばしになっているものもございます。RCで個人邸をお考えなら120万円は予算として見込まれることをおすすめします。
敷地条件にもよりますが、狭小地の場合、地盤状況以外にも敷地内に工事車両駐車や現場事務所等を設置することができず近隣に手配する。あるいはアプローチ道路が狭く大型車両が入れないため、小運搬をくりかえすなど、直接建築に関わらない費用(仮設といいます)が割高になります。またプランニングによりけりですが、敷地いっぱいを使おうとすると、隣地までの離隔距離を詰めることになり、施工がしづらくなることによる手間賃アップとなるケースも経験しております。
ご相談の内容を拝見しました。コストを抑えつつ、30坪のスペースを確保したいとおっしゃるのであれば、『木造3階建てをおすすめします。』今日の木造は、かなり進化してきており、長期優良住宅による躯体性能の向上やパッシブハウスにも対応できますし、予算的にも100万円以内/坪が見込めます。
100×30坪+設計監理費300万円、その他解体撤去、家具照明、登記費用等で200万を見込むとして3500万円程度で計画できると思いますが、いかがでしょうか。
狭小でも採光や通風を工夫することで、快適で機能的な住まいは充分可能です。
弊社「10坪ハウス」は鉄骨造6階建てで、延床50坪6000万円のものです。
建築当時(2011年竣工)とは建築事情が異なりますので、いちがいに比較できませんが、ワンフロア8.75坪をタテに6層重ねて、ワンルーム賃貸の上に個人邸を載せ、3層にわたる住空間を確保しました。光や風の通り具合を工夫しつつ、階段の昇り下りが苦痛にならないよう、各部屋のインテリアイメージを意図的に変える等配慮しています。
http://www.japan-architects.com/ja/kenhashimoto/プロジェクト-3/10坪ハウス-7730
ご覧いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
補足
坪山 利明
ハウスリフォームアドバイザー
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(現在のポイント:-pt)
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