対象:ペットの医療・健康
10歳と9ヶ月のオス猫です。
先月、専門機関でMRIを撮り今月の初めに大学病院でCTと細胞検査をした結果『鼻腔内のリンパ腫』と診断。
病変が広範囲に広がっており、一部脳と眼球の側まで触れている箇所があると言われましたが顔の変形はありません。
治療法としては、放射線と抗がん剤。
どちらが先でもいいと言われたのですが、検査のため麻酔をしたままでしたのでそのまま放射線治療をして頂き、
以降1週間毎の放射線治療があと2~3回必要と言われました。
今回、担当していただいた先生に判断を委ね放射線治療を優先し放射線治療完了後に抗がん剤治療に移行する選択をしたのですが、かかりつけの獣医さんは放射線治療と抗がん剤治療を平行してやることもできるとおっしゃっていました。
放射線治療、抗がん剤治療、同時進行と治療の順番としては、どれが一番効果的なのでしょうか?
補足
2014/02/10 20:05本日、かかりつけの獣医さんとお話したら同時はリスクが高すぎると言われました。私の勘違いだったようです。
茶目猫さん ( 東京都 / 女性 / 42歳 )
回答:1件
Re:猫の鼻腔内リンパ腫
猫の鼻腔内のリンパ腫の治療は、放射線療法あるいは化学療法の単独または併用が有効であり、このリンパ腫は転移の可能性は少ないですが全身性に羅患している場合には化学療法が必要となります。
放射線療法は局所治療であるために器官や外貌が温存はできますが、照射野以外では効果がなく、さらに全身的な播種や遠隔転移がみられると単独では根治治療にはならず、また副作用として急性障害(放射線火傷など主に皮膚への障害)や晩発性障害があります。
化学療法は全身的な効果が期待できる反面、全身の正常な細胞も殺滅してしまい全身的な副作用が出てしまうこともあります。
そのためこれらを同時に行っていく場合には両方の副作用を考慮して行わねばならず、一般的には通常とは異なる方法(例えば照射する放射線の量を少なくし分割回数を増やすなど)が必要となります。また放射線療法を行って急性障害がでてしまう場合には、同時に行わず放射線療法後症状が良化した後に化学療法を行うこともあります。
これらの治療法は基本的に計画(プロトコール)に基づいて行われ、動物やその疾患の重症度などを考慮し効果的な方法・順序を選択し治療を行うことになります。
一番効果的な方法はというご質問ですが、これらの副作用を含めた総合的な判断によるものであり、ケースバイケースとなります。
かかりつけの獣医師は、場合によっては放射線治療と抗癌剤治療を同時進行することもある、ということをお話ししていると思われますが、担当医が放射線治療を最初に行い抗癌剤を後ほど行う計画がベストと判断されていて開始しているので、今後もそれに基づき行ってくのが最良だと思われます。
評価・お礼
茶目猫さん
2014/02/26 11:08とても丁寧なご回答ありがとうございます。
確かに、かかりつけ医は『場合によっては放射線治療と抗癌剤治療を同時進行することもある』と言うことでした。私の勘違いでした。
先週3度目の放射線治療が終わり、今週から抗がん剤を始めることになりました。
3回の放射線治療で、画像で見るかぎり広範囲にあった腫瘍はなくなっていました。
かかりつけ医も、わからないことや疑問に思ったことは丁寧に答えてくれるのですが、他の先生の意見もお聞きしたかったのでとても参考になりました。
大学病院で担当してくださった先生、かかりつけの先生。経験豊かな先生方を信じて治療を進めていきたいと思います。
ありがとうございました。
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