対象:子供の教育・受験
回答:4件
勉強をしない子供
直接いただいた質問の中にほぼ同じような悩みがありました。
やはり高校受験を控え、やる気がなく、勉強をしない子供についての悩みです。
何が問題なのかと、二つの悩みをじっくり考えてみました。
最新の発達心理学の見地と、36年間日本の子供たちを指導して来た経験から回答致します。
まず、質問者であるお母さんに今一度よ~く考えてみていただきたい事があります。
子供さんの成績を上げたい理由は何ですか?
確かに親としては鼻が高いでしょうね、子供さんの成績が良いと。
少しでも良い高校に行かせるためですか?
「良い高校」の先には何がありますか?
子供さんの一生を考えると、学校の成績が良いことと、「良い高校」とはどんなプラスがありますか?
お母さん自身はいかがでしょうか。
学校では「良い成績」を取り、やる気があり、「良い高校」に行きましたか?
それが今の人生にとって大きな要因になっていますか?
子供さんに、「やる気」「良い成績」「良い高校」がいかに大きく人生を決めてしまうのか、事例をたくさん挙げて話してあげることが出来ますか?
恐らく、これら質問に具体的に答えることは難しいのではないかと思います。
子供さんも同じ地点にいるはずです。 「なんのために学校に行き、ひたすら退屈な授業に耐え、意味のない宿題に時間を取られ、教師からは罰を受け、親からは成績の文句を聞かされるのかな?」と。 目的が見えていないと思います。
普通Teenager という時期は、あらゆる経験をし(社会での経験もかなり必要です)、親を見、周りを見、自分が誰であり、何がしたくて、何が出来るのかを確かめていくはずの時期です。 確かめながら、自分の独特の能力を伸ばすには、どんなスキルが必要で、そのスキルを身につけるためには、「どんな学校」で、「どんな勉強」をするのがいいか、自分で考えて、考えて、決めていく時期のはずです。 そこで初めて自分のやる気が出てくるわけです。
人間の脳は人類特有の遺伝子により、そのような発達をするために作られています。
日本のように、ただただ受け身の退屈の授業を受け、無意味な反復練習の宿題でほとんど自由時間を取られ、まるで檻の中のようなTeenager の時期を過ごす子供たちの脳が反乱を起こしたがるのも当たり前、物理的生物学的な反応だと思います。
補足
子供の脳の持つDNAにより、反乱の起こし方も様々です。 暴力的になったり、引きこもったり、いじめにはけ口を見出したり、そして、学校の勉強そのものにまったく無関心になるのもそのひとつだと思います。
日本の学校の成績というのは、人間の持つ知能のうち、ほんの一部だけを計った結果です。 大きく分けて知能には3つの分類があります。 「ものごと分析する知能」「経験したことを脳の中で形にしていく知能」「脳にある能力を実践で生かせる知能」の3つです。 日本の試験とは、そのうちのたったひとつ「ものごとを分析する知能」のうちの3分の1程度の「入って来た情報を理解する前にとにかく暗記するだけ」の能力を一生懸命計り、順位をつけているような、時代錯誤も甚だしい化石のようなレベルです。 アメリカ、カナダでは、すべての能力をまんべんに計る教育に大きく舵を切ったのが1980年代です。 その後の国の力の差を見ても、科学に基づいた教育がいかに大切かを確実に物語っています。
つまり、その日本の試験が計り得る以外の部分に優れている子供は、まったく自分の能力に気が付く機会もなく、「出来ない子」というレッテルを貼られて一生その負い目を持ってしまいます。 そのような埋もれた能力を利用出来ていない日本社会が衰退して来たのも当たり前のように思えます。
お母さんも自分のTeenager の時期を振り返り、その時何を考え、何を達成して今の自分までたどり着いたのか、子供さんにも話してあげて下さい。
周りの大人の経験を聞くことは非常に役に立つと思います。 今後の人生への出来るだけ多くの選択肢への情報も用意してあげて下さい。 前述の3つの知能のうち子供さんはどれが優れていると思いますか? 実は一番優れた能力を生かせる機会があることも、子供には知る権利があるはずです。
最終的に、考え、決断し、前に進むのは子供自身ですが、親としては、今子供が抱えている「たくさんの何故」を解決できる環境を作ってあげることが一番大切なことだ思います。
学校や成績の低級な順位づけに必死になっているこの国では、「子供の本当の能力」を守る親になることは非常に難しいと思います。 でも、親が守らなかったら子供はますます迷ってしまうことになります。 たくさんの親が立ち上がったら、この国の教育も少しは変わるかも知れません。
Good Luck! 応援しています。
回答専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
大澤 眞知子が提供する商品・サービス
パンデミック後の留学カウンセリング
加藤 和子
料理講師
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勉強について
ご質問の中で少し分からない点があります。もうすぐ中3になるとは、今2年生なのでしょうか?
そのつもりでお答えすると、毎日勉強の癖がついていないのに、通信制のゼミでは効果がないと思います。私にも中2の孫がおりますが、小学生の時から夫が勉強を見ておりました。
毎日30分でも勉強するという癖を付けるためです。
自分の机に向かわなくても、食卓で構わないと思います。
中学になると部活などがあり、なかなか勉強の時間のやりくりが大変と思います。
ある程度自分で1日の時間割を作らせて、それを実行するようにさせてみてはいかがでしょう?又時間があれば塾もいいかもしれません。
本人がこんなに成績が落ちているのだとしっかり気がつかないと、なかなか難しいと思います。三者面談などの時に先生からもしっかり注意していただくのも手ですね。
高校はピンからキリまでありますから、子供に適した学校を選ぶほうがいいと思います。
親の見栄で選んでも、子供にとって必ずしもいいとは限りません。
お子さんと将来のことなども含めて、きちんと話し合われる事が一番と思います。
坪内 康将
塾講師
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誰かが方向性を示すことが根本解決の第一歩です。
はじめまして、独学指導の専門家の塾屋です。
実際に学習塾を経営し多くの相談を受けてきたので、懇談で相談いただいたと考えて回答しますね。
まず、この質問内容自体に、大きな要因が含まれています。
お母さんは、娘さんの「何を」心配されていますか?
・成績が上がらないことですか?
・勉強をしないことですか?
・小学生から落ちていることですか?
・高校生になれるかどうかですか?
たぶん、この質問からすれば「高校生になれるか」が一番の不安だと思います。
それでしたら、結論を言えば「高校生になれます」
もちろん、志望校とかは考えずに、娘さんが「合格できる高校」に限ります。
必ずどこかの高校はありますので、高校生になれるか心配であれば、高校生になることはできますよ!という回答で解決だと思います。
でも、こう懇談で話すと
「いや、そういうわけではなくて・・・」
と言われるケースがものすごく多いです。
高校生になれるかの他にも心配事はたくさんあるとおっしゃる方ばかりです。
お子様の勉強・教育について心配事がたくさんある方のほとんどが
「方針がない」ご家庭です。
漠然と目の前にある危機が迫ったときに心配し、それが過ぎれば、また次の危機が来たときに心配して・・・の繰り返しです。
言い方は悪いですが『その場しのぎ』と私は懇談で話しています。
この「方針があるかないか」は決定的に違います。
方針があれば、その方針と比べて考えることができます。
方針があれば、早めに対処することもできます。
まずは、保護者の方がお子様にどうなってほしいのかを決めてみてください。
もしくは、お子様が決めた方針をみんなで管理してあげてください。
その方向性を示す人・そしてそれを支える(管理する)人の存在が根本解決の第一歩です。
山中 昇
英語講師
1
成績を上げることが娘さんの幸せでしょうか
山中と言います
私は英語の専門家であり、子供の教育理論など立派なことは書けないのですが、文面を見てとても他人事とは思えず、私と二人の息子のことが参考になるかもしれないと思い、恥ずかしながら、勇気を出して投稿しました
「どうすれば勉強するようになるか」という問いへの答えとしては極めて不適切ですが、何かの参考になれば幸いです
私は所謂有名高校、大学を出て、有名な大企業に就職しました
一方、二人の息子はまったく違う道を選び、高卒で就職しました
上の子は授業日数が足りず、中退直前まで行き、卒業までに4年かかりました
二人ともアルバイトが忙しく、学校の成績は下から数えたほうが早い状態でした
私は、自分が「優等生として」窮屈な生活を送ったために、息子たちの好きなようにさせました
大学には行かず、就職して自分の好きな道で身を立てたいという本人たちの意志を尊重しました
学校の成績がよく人がうらやむ経歴のおやじと、成績と素行が悪く退学寸前まで行った高卒の息子たちとどちらが幸せな人生を送っているでしょうか?
そんなことは誰にもわからないのです
息子たちは早くから世の中と接したことでたくましく生き抜いており、私はそんな彼らをうらやましく見ています
娘さんが勉強せず学校の成績が悪いことを気になさっていますが、学校の成績が悪い=不幸せな人生が約束されているのでしょうか? 私は、上記のような自分の実体験からそうではないと思っています
確かに、息子たちが学校で優秀だったら鼻が高いでしょうが、それは私だけの自己満足に過ぎないと思うのです
娘さんは何かほかの分野でやりたいことがあるのではないでしょうか? ほかの天分はありませんか? もしあれば、それを伸ばしてあげることが娘さんの幸せにつながるのではないでしょうか
中学生になれば、勉強したい気がなければ、親がいくら言っても駄目です
でも、その気になれば勉強します
高校生のときから居酒屋でアルバイトし、成績不良だった長男は高校を出てから猛勉強し、ソムリエの資格をとり、今ではそれを活かした仕事をしています
アルバイトで稼いだバイクを乗り回し、高校をやっと出て、二十歳で家を出た次男も結婚して幸せな生活を送っています
世の中すべてがそうではないと思いますが、少なくとも私の家族の場合は、このように、学業成績と人生の幸せは直結していません
(現在のポイント:2pt)
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