対象:マナー
回答:1件

橘 凛保
マナー講師
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心を包み、穢れから遠ざけてくれる本来の「金封」の意味
ねぼすけたろう様
初めまして、一般社団法人橘流恕学アカデミーの橘凛保と申します。
マナー講師です。
「祝儀・不祝儀袋の中包みの書き方について」回答させて頂きます。
お金を贈るのはお祝いやお悔やみの気持ちを金銭と言う形に替えて贈るものです。
むき出しのままで渡したりせず、気持ちを一緒に折り畳んで和紙に包みます。
文字も墨を擦ってひと文字ひと文字、楷書で丁寧に書きます。
この表包みの紙には奉書紙(武家)と檀紙(公家)が用いられました。
内包みには半紙が用いられました
包み方は祝儀と不祝儀では反対になりますので注意が必要です。
現代では、便利なのし袋が代用されます。
金額欄、住所・氏名欄も印刷してありますので、本来の書き方にこだわらず
印刷に従って書いて差し上げれば、先方も処理が楽でしょう。
もちろん印刷に従って書いた上で、更に表に金額を書くのも間違いではありませんが・・・
その場合には、漢数字でなく「大字」と言う文字を用います。(壱・弐・参など)
1 付属の中袋の裏面左下に横書きで金額記入欄が印字されている場合、
表面にも金額を記入する必要はありますか?
答え)必要はありませんが書いても構わないでしょう
2 住所、氏名(会社名)は裏面金額欄の上に縦書きで記入すればよいでしょうか。
答え)横書きの線の印刷されているものでしたら横書き
縦書きの印刷があれば縦書きに
印刷がなければ、縦横の寸法からしても縦書きの方が書きやすいと思われます。
既に簡略化されているのが市販ののし袋ですから、必要以上にこだわることはなく
気軽に使えるように作られています
祝儀は表包みの折り方を下から上へ受けるように折ります。熨斗鮑をつけます。
不祝儀袋は上から下へ流すように折ります。熨斗鮑はつけません。
祝儀袋の墨の色は濃く、不祝儀袋は薄墨で書くようにします。
紙幣が白い紙(和紙)で包まれることによって 穢れから隔てられて届くようにと言う
贈る人の思いやりの心が「包む」と言う行為の中に秘められています
補足
写真は市販ののし袋ですが、本来の形に近い物です。封筒ではないです。
住所や氏名、金額欄の印刷もありません。
表面に金額を大字で書きました。
裏に縦書きで住所と氏名を書きました
評価・お礼

ねぼすけたろうさん
2012/03/19 01:40橘先生へ
大変丁寧な回答ありがとうございました。
以前より表面に大字で金額を書いていましたが、
違和感を持っていました。
マナー本にもあまり記載がなく困っていました。
今後会社で自身を持って対応することができます。

橘 凛保
2012/03/19 11:58お返事ありがとうございます。
Q&Aを確認しておりませんでしたので、回答がなされていないのに気づくのが遅くなり申し訳ございませんでした。間に合いましたでしょうか・・・・?
マナーには「型」があります。しかし「型」にばかりこだわると「心」をなくします。
いつも、相手のことを慮って差し上げることが大切です。相手を傷つけたり、恥をかかせたりしないのであれば「ゆるす」ということも大事なことです。「恕学アカデミー」の「恕(じょ)」は「ゆるす」とも読みます。「甘やかすゆるす」ではなく「受け入れる」という「ゆるす」です。
「恕」の精神でどうぞこれからもお仕事頑張って下さいませ。
(現在のポイント:-pt)
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