対象:事業再生と承継・M&A
はじめて利用させて頂きます。
父親が株式会社を経営しています。
従業員は数人で、ほとんどが親戚の者です。
取締役は父親一人で、株主も父親だけのはずです。
今月、父親が手術を受けたのですが容態が悪化し、
会社経営を行えるまでに回復するのはかなり厳しいと診断されました。
今も意識は戻っていません。
そこで会社の廃業をしようと思っていたのですが、
債務が1000万以上あることが判明しました。
また、自宅(ローン残り1000万相当)も抵当に入っています。
母親は経営には関わっておらず、専業主婦のため、
倒産という手段だけは選びたくないと思っています。
(自宅を残したいため)
また、私を含め娘2人は他県にて結婚しており、
今は実家にいますがいずれは戻らなくてはなりません。
この場合、廃業するのは難しいのでしょうか。
会社の状態についてまだ確認している最中で、
情報があまりないのですが、
どなたがご助言頂けないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
KTRさん ( 千葉県 / 女性 / 32歳 )
回答:3件
平 仁
税理士
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家を残すのは難しいかもしれません
税理士の平と申します。
お父様の健康状態が難しい状況にあるようで、ご心痛お察し致します。
お父様の意識が早く回復されることをお祈り致します。
会社の解散ということですが、まずはお父様の会社の顧問税理士にご相談されるべきだと思います。税理士が会社の状況を把握しており、会社の存続リスク回避のための何らかの対策を講じていた可能性があるからです。
会社を解散する場合には、債務整理を行った上で、登記上も解散・清算する、というのが本来のやり方です。
ただ、債務を整理しきれないケースも多い上、登記をするとなれば、当然に登記費用がかかるため、登記をせずに10年ほったらかしにして、登記所が職権抹消するというケースも多いようです。
しかし、債務整理をするということは、未払になっている経費や借金を全部支払うか、免除してもらうか、という話ですので、お金が残っていなければできない話です。
したがって、自宅が抵当に入っているとすると、解散や債務整理の話を銀行にすると、自宅を処分して返済するよう迫られるか、抵当権を行使されて自宅を銀行にとられてしまうことになる可能性が高いと考えて下さい。
ところで、お父様は生命保険に加入されていたでしょうか?
生命保険に加入されていて、保険金額が会社の債務額より大きければ、取引先や銀行に、会社を廃業する旨をお話され、銀行には、会社の債務を個人で引き継ぎ、返済を待ってもらいたい旨、生命保険金で支払いたい旨をご相談されるのも、1つの手だとは思います。
もちろん、税務署にも廃業届を提出しておく必要があります。
最悪のケースも想定して、お母様の希望である家を残すために何ができるかを考えて見ましょう。
もちろん、お父様の闘病資金も必要なのですが、お父様名義の財産を確認して、家を残せるだけの現金が作れるのであれば、問題ないのですがね。
評価・お礼
KTRさん
2011/12/22 13:39ご回答ありがとうございます。
生命保険は経営が傾いてきた際に、金額が低いものに入り直したようです。
どういう内容のものか確認したいと思います。
また、顧問税理士さんも数年前に契約を解除してしまっているようです。
菅原 茂夫
税理士
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株式会社の廃業についてご回答致します
はじめまして。税理士・中小企業診断士の菅原と申します。
ご質問の内容だけですと確定的な事は申し上げられませんが、まずは会社の決算書をご確認下さい。
資産>負債であれば自主的に廃業することはできます。
しかし、資産<負債(=債務超過)であれば自主的に廃業することはできません。
資産<負債(=債務超過)の状態で廃業を選択すると「特別清算」という特別な手続きとなります。
特別清算になると裁判所主導となり自主的に廃業ができなくなります。
お父様が会社経営をされていたのであれば顧問税理士や顧問弁護士がいるのではないでしょうか?
まずは顧問税理士や顧問弁護士に
・第三者への会社譲渡など廃業以外の選択肢はないか?
・廃業を選択する場合、自主的な廃業が可能か?
・自主的な廃業が可能な場合、個人資産をどれだけ守れるか?
・現状では自主的な廃業が不可能な場合、特別清算を回避する方法はないか?
などを相談される事をお勧め致します。
評価・お礼
KTRさん
2011/12/22 13:41ご回答ありがとうございます。
顧問税理士さんは数年前に契約を解除しているようです。
また、顧問弁護士については契約していないです。
やはり、地元の専門家に直接会って相談してみないといけませんね。
佐藤 正人
企業再生コンサルタント
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ご参考になれば
ご心痛お察しいたします。
企業再建コンサルの佐藤です。
商売柄、廃業の案件にも数多くかかわっている立場から、アドバイスさせていただきます。
なお、限られた情報では、正確な判断が出来ませんので、踏み込んだ回答にはなっていません。ご了承ください。
1.会社は利益が上がっているのでしょうか。利益があるのならば、まずは、従業員へ事業を譲ることも選択肢の一つです。(株式譲渡)
2.廃業に向けての資金繰りを確認ください。事業を廃業し、売上金回収がいついくら入ってくるか。支払はいついくらなのか。資金は持つのか。事情を話して猶予してくれる先はあるのか。その資金手当が出来るようであれば、法的清算(破産等)する必要はないと考えます。
3.10百万円の負債とは、おそらく銀行借入のことと思います。保証人が誰なのか、担保は何かを確認した上での交渉が必要になります。
4.KTR様の一番の御希望は、お母様のために自宅は手放したくないという点と思います。会社個人合わせて20百万円程度であれば、債権者との話し合いにより長期分割弁済することで最悪の事態は避けられると思います。万が一、会社が破産を選択しても、自宅は失いたくないのものです。
以上、思いつくままに書かせていただきましたが、最も大切なことは、こちらから積極的に動くことです。そのためには、KTR様はじめご家族が汗をかかないといけません。これも親孝行ですね。
評価・お礼
KTRさん
2011/12/22 13:50ご回答ありがとうございます。
1.事業譲渡はかなり難しいです。
2.資金繰りについても、債権が債務を上回ることはまずないと思います。
3.おっしゃる通り、債務のほとんどが銀行からの借入です。
この借入で、自宅を担保にしているようですので、交渉してみたいと思います。
4.やはり自宅を母親のために残す、というのが最大の希望です。
もちろん、手放す以外に方法がないとなれば仕方ないのですが。
自宅のローンは父親の存命中はなんとか払い続け、会社の債務1000万円をなんとかできないか、できるところまで頑張ってみます。
佐藤 正人
2011/12/22 16:56返信ありがとうございます。
そのような状況ですか。
追加でアドバイス致しますと、ご自宅が会社の担保に入っているということは、自宅を守るためには破産してはいけません。
銀行は競売を即座に申請します。
従業員の退職の問題、一般債権者からの支払要求等、これから資金的にも精神的にもたいへんだと思いますが、自宅を守るためです。頑張ってください。
おそらくご自宅に担保力がありますので、最大のご希望は問題ないはずです。
万が一、お困りの際には遠慮なくお問い合わせください。
詳細いただければ、より具体的なアドバイスできると思います。
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