対象:住宅設計・構造
現在、家を建替えようと思い、複数の工務店に設計を依頼しています。
土地は約5.5メートル×約13メートル=約71平米。
建蔽率容積率はそれぞれ60%、160%
狭い土地なので、建蔽率容積率ともに目いっぱいの設計案をフリーCADを使って自分で作りました。
1階は風呂トイレの他に10帖弱の居室と収納と階段。
2階はぶち抜き23帖のLDKと収納と階段。
3階は10帖の寝室と衣裳部屋とトイレ、階段。
これを元に建蔽率容積率を共にクリアしている、ほぼ満足行く設計案が上がりました。
ところが2×4だと「1階と2階共に居室を二分する壁が必要」、
SEでも「LDKには長方形の建物の短辺方向に壁が必要かも知れない」
と言われています。
広いLDKが理想なのに、どちらの構法でも不可能なのでしょうか?
木造建築では、たかが25帖程度の空間もできないのでしょうか??
専門家の皆さん、お答えよろしくお願いいたします。
プロキオンさん ( 東京都 / 男性 / 47歳 )
回答:4件
構造設計は重要です
在来工法も2×4工法も壁によって地震に耐えます。
柱と梁だけで構成する構造形式をラーメン構造と言いますが、重量鉄骨やRC、
特殊な木造でしかできません。
SEもラーメン構造ではなく独自の基準をもっていますが壁量は必要です。
ではどの位の壁量がどの位置に必要か?というのは設計の問題です。
設計とは壁量を考えつつ、間取りを考えていく作業です。
構造を無視して作った間取に、なんとか構造設計を当てはめようとすると
「ここに壁が必要です」という回答になるのだと思います。
特に3階建ては、2階建てとはレベルが違う構造計算が必要です。
もし、大空間を3階建てでほしければ設計を設計事務所なりと相談して
考えていくことが必要になると思います。
評価・お礼
プロキオンさん
2011/05/13 20:30小松原さま、早速のご回答ありがとうございます。
自分で作った案にある工務店の設計士が手を加えてくれたのでした。
やはり2×4もSEも25帖の空間は難しいのですかね・・・。
回答専門家
- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
富士北山の木で家を建てませんか
富士の裾野で育った産地直送の天然乾燥無垢材を使って、エコで健康的な家造りをしませんか。無垢材対応金物工法・特殊ビスによる5倍耐力壁で、耐震等級3でありながら風と光が通る大開口をもつパッシブデザインの家がリーズナブルに建てられます。
小松原 敬が提供する商品・サービス
専門的な知識をもって計画しましょう
天然乾燥の地域木材で耐震等級3がとれる木材を産地直送で使用
可能性は十分ありますよ
文面を拝見しました。
ぜひ実現させたいところですよね。
例えば文面にあるように短辺方向の壁が足らない場合は、外壁際の壁を2重壁(通常の倍の厚みの壁
にして、壁量を補う)など方法はいろいろあるでしょう。
ただし、工務店さんはあくまでも「家を建てる専門家」であって「家を考える専門家」ではありません
ので、予算とのバランスはあると思いますが、設計事務所などに相談されるのも一つだと思います。
例えば、短辺方向の壁を部屋内に設けない設計が出来るのなら設計を依頼したい、というふうに問い
合わせてみて、その結果、依頼するかどうかを決めるのも方法です。
それ以外には、予算とのバランスもありますが、地下を造るのも家の容積を確保する方法になります。
また、構造的に負担を小さくされたい場合は、3階を階にするのではなく、ロフト的に作ると随分
構造負担が変わる場合もあります。
このあたりは、実際の間取りで検討する必要が出てきますが、可能性を広げる手段としてお答えしました。
素敵な家が出来ることを祈っています。
八納啓造
評価・お礼
プロキオンさん
2011/05/14 11:07八納さま、お返事ありがとうございます。
二重壁にする・・・そんな方法もあるのですね。
地下室はできれば欲しいのですが、さすがに予算オーバーです。
ロフトは、現段階で既に小屋裏収納として設計案に入っています。
いずれにせよ早速設計士に聞いてみます、ありがとうございます。
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
世界で一つ「あなただけの幸せな住まい」を共に造りませんか?
私たちの考える家作りの大きな目的は「家族の絆や幸せが育まれること」。そこでこれまで家作りに成功した人たちの「家作りの知恵」をベースに家族が共通の思いを持ち、向き合える住まいをご提案。家族の思いをカタチにします。
八納 啓造が提供する商品・サービス
家づくり全般で分からないことがありましたらいつでもご相談ください
下大園 幸雄
建築家
-
化粧筋違いでの対応は・・
ログ家設計の下大園です。 木の家を中心に設計しています。
プロキオン様の大空間について
2X4の場合は、壁で耐力計算しましが、木造の場合の
大空間の場合で間口が狭い場合でも耐力壁が必要です。その為に
筋違いを化粧で仕上げる事で開放感が演出できます。
構造的に無理な設計は、地震時に影響がでます。
参考にして下さい。
補足
23帖の空間の場合でも必ず、家具等の配備がありますのでバランスよく
配置を検討すれば、目立たないと思います。
評価・お礼
プロキオンさん
2011/05/14 20:42下大園さま、ご解答ありがとうございます。
「筋違い」というのは、「筋交い」とも表される、斜めの部材のことでしょうか??
だとすると「筋違いを化粧で仕上げる」とは、家具の納まる程度の奥行き分を、壁をスケルトンにして柱と筋交いを露出させて開放感を出す、という意味でしょうか?
実は最悪そういう方法はないのかな?と考えていました。
参考になります、ありがとうございました。
下大園 幸雄
2011/05/15 14:29評価いただきまして有難うございます。
私の場合は、筋違いは、丸太を使い、部屋に見える柱も大き目の柱にして大黒柱としています。
今までに何件か経験がありますが、部屋の暗さとかは、気になっていません。アクセントに
なって、高い評価を戴いています。
もし採用される場合は、床の仕上げ、天井の高さを考慮して完成後のバランスを相談してください。
富樫 孝幸
建築家
2
大きな住空間のつくり方
遅れての回答で失礼します。
木造の構造を検討するといろいろわからない点も多いかと思います。
今までさまざまな木造の工法で設計した経験がありますので
参考程度にお聞きください。
まず、ツーバイフォーの場合、
一般的には構造区画が40平方メートル以内ですので、大きな空間が取れそうですが
壁量の1/4以上の耐力壁が必要になります。
それ以外に床根太を受ける雑壁などが必要になります。
間口の狭い敷地の場合、その1/4以上の耐力壁が必要になり
プラン上大きな制限を受けることになります。
SE工法ですが、一般の在来木造住宅の構造と比較すると
耐力壁を大幅に減らすことが可能な構造です。
このため、比較的オープンで自由な空間をつくることが可能です。
また、1方向ラーメンなどの構造も可能になってきています。
今まで多くの狭小住宅を手がけてきましたが
短辺と長辺方向の比率が大きい場合、耐地震力よりも
耐風圧力のほうが構造上の制限が厳しくなります。
各階の床面積や形状が不明ですので詳細にはお答えできませんが
構造計画をうまく意匠のなかに取り込んだ設計であれば
大きな空間も可能であるかもしれません。
わかる範囲でお答えさせていただきました。
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング