対象:住宅設備
リビングにペントハウスがあります。
そのペントハウスは吹き抜けとなっており、天井にシーリングファンの設置を検討しておりますが、床から天井までの高さが約5.5Mあります。
ペントハウスは約5.5畳、床面には25畳ほどのLDKがあります。
シーリングファン(電球はつけず、羽のみ)を天井からどのくらいの位置に設置すべきか悩んでおります。
夏場に風を床面まで届かせるには、低い位置に設置したいのですが、一方で冬場には上部に溜まっている暖かい空気を、床まで循環させるにはあまり天井から離れては、循環させることができないのではと、延長ポールを60cmなのか90cmで悩んでおります。
適切な距離を教えていただけますでしょうか。
現在検討しているのは、東芝ライテックのIPH-5100Mになります。
golf72さん ( 東京都 / 男性 / 40歳 )
回答:1件
天井シーリングファンの設置
ガーデナー建築家の勝田です。
私の設計する住宅は、2層~3層を吹き抜ける4m~6mの天井高さのあるリビングスペースがほとんどなのですが、シーリングファンは高天井のスペースを快適にサーキュレーション空調するために不可欠な設備アイテムとして多用しております。
私の設計では、シンプルなスタイルのパナソニックF-M111W-WのSIMPLEシリーズを採用しておりますが、ご検討の東芝ライテックのIPH-5100Mも同様のスペックのようですのでご参考として戴ければ幸いです。
メーカーにて別売りしている延長ポールは、傾斜天井の角度の程度に対応するためにオプションされています。
傾斜天井の場合、ファン羽根の直径寸法にもよりますが、30度程度より傾斜が強くなると羽根の先端が傾斜の下側天井面と接してしまいます。
傾斜下側にて150mm以上の距離を確保して設置するためにポールの長さを選択設置するためにロングポールをオプションしております。
高さ5.5mの天井であれば、羽根と天井面が20~30cm以上あれば快適な空気対流のサーキュレーションとするために支障ないと思います。
60cmまたは90cmのどちらのポールをお使い戴いても機能的には宜しいかと思います。
意匠的に下からの見上げた状況と上階から見た状況などデザイン的な観点にて決めて戴いて宜しいかと思います。
5.5mの高天井の場合、あまり天井面にファンが近いのも美しくないかも知れません。
しかし、長期の耐久性を考えた場合は、ポールが長いほど軸ズレや偏心の振動の原因ともなりますので必要以上に長いポールも控えた方が宜しいと思います。
補足
ご参考までに、快適なシーリングファンのお使い方です。
弱・中・強の回転速度の選択運転につきまして・・・・
1.通常は、下向き正回転にて、ほとんど風速を感じない程度にてお使い戴くと部屋の上下の温度差を解消する快適サーキュレーション対流となります。
2.春・秋の中間期のやや暑いと思われる時期・冷房時は、下向き正回転にて、やや風速を感じる程度の強さにしますと快適です。
風速1m/秒程度にて体感温度は2~3度下がると云われております。
冷房をあまり強くせずとも涼しく感じますので経済的なエコ運転となります。
3.真夏・盛夏の暑い時期は、強回転として風速を感じる程度として戴くと上記同様経済的なエコ運転となります。
4.冬季暖房時は、正回転として風速を感じますと、生温い風を感じることになり不快となります。
暖房時は、逆回転として吹き上げる対流サーキュレーション運転として頂くと部屋の周囲から暖気が足下へ降りてきますので快適なサーキュレーション空調となります。
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高天井に設置するシーリングファンは、機能的スペックとして3段階以上の風力調整があるものと、正・逆回転の切り替え付きの機種を確認戴き、デザイン・意匠性を加味してご選択下さい。
高い天井にシーリングファン・・・・・ご計画の住宅の完成が楽しみですね。
快適なリビングとなりますようお祈り申し上げます。
評価・お礼

golf72さん
2010/11/23 21:21勝田様
ありがとうございました。
たいへん参考になりました。
60cmのポールにします。
回答専門家

- ガーデナー建築家/勝田無一
- (東京都 / 建築家)
- (有)創設計 主宰
ガーデナー建築家の楽しい家
植物が好きで庭作りの大好きな建築家です。住宅を作る度に一生懸命庭まで作るうち「ガーデナー建築家」と呼ばれるようになりました。私の提案するテーマは「都会の中のリゾートハウス」です。街の中でのびのび出来る楽しい住まい作りをお手伝い致します。
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