対象:ペットの医療・健康
MIX猫(♂2歳・3.3kg・去勢済・エイズ/白血病陰性)の脱毛についての質問です。
6/19に健康診断を受けました。
その時の6時間絶食後の血液検査で、肝臓と腎臓の数値が若干高い結果でした。
GPT(ALT) 129 (11~89)
GOT(AST) 58 (8~43)
ALP 67 (0~67)
ALB 3.5 (2.1~3.3)
BUN 27.7 (13.1~29.5)
CRE 1.8 (0.9~2.1)
腎臓(BUN、CRE)に関しては、正常範囲内ではあるものの、年齢を考えると高めだという事でした。
ここ1年は食べ物は、オヤツ&水分補給に市販の缶詰と、1歳半の時に膀胱炎と尿路結石の病歴があるので、主にアニモンダの処方食を食べさせています。
しかし元々ノラ猫で推定8ヶ月時に拾った猫なので、それまで何を食べていたかもわかりません。
その時かかった獣医さんの意見は、肝臓については、エコーではキレイだったので、現時点で積極的な治療は必要なく、様子見をしましょうとの事でしたが、サプリ等で改善の可能性があるならば、私自身は治療も視野に入れたいと思っています。
現在の数値において考えられる疾患はどんなものがありますか?
またまだ若猫なので、先天的なものは考えられますか?
それらの治療法(あるいは改善法)としてどんなものがありますか?
また同日6/19の便検査で、鉤虫の卵らしきものがありましたので、プロフェンダースポットを塗布しました。
その約10日後の6/28付近に、背中の薬を塗布した所が楕円形に脱毛し、赤いカサブタが出来ているのを発見しました。
カサブタはもしかしたら痒くて、猫自身が掻き破って出来たものかもしれません。
脱毛を発見した辺りの数日は、蒸し暑かったからかもしれませんが、あまり元気がなく板の間で寝てばかりで、食も進まなく、体重も少し減っていました。
この脱毛は、プロフェンダーの副作用という事は考えられますか?
または皮膚が弱く、薬負けという事はありますか?
肝臓の数値も平常値ではないので、代謝が上手く出来ていないといった事は考えられますか?
すみませんがお答えくださると助かります。
よろしくお願いいたします。
補足
2010/07/08 18:26ただ質問に書くのを忘れたのですが、以前フロントラインやレボリューションを塗布した時、その場所ではなく、口の横や目の上、耳の前後など、直径1cm程脱毛しました。(今回は塗布した部分に500円玉大の脱毛)駆虫薬をする度の脱毛なので、今回も駆虫薬塗布後の脱毛ですし、何らかの因果関係・あるいは薬に対してアレルギーなどがある可能性があるのではと、思った次第です。
桃。さん ( 大阪府 / 女性 / 33歳 )
回答:2件
肝臓の数値と背中の脱毛について
さて肝臓の数値ですが、確かに基準値を少し上回っていますが、これだけで病気かというと、微妙なところだと思います。
肝疾患の子たちはGPT300や500というような値が出ることが多く、129が病的かというと疑問です。
おやつの種類にもよりますが、イヌもネコもおやつを食べているだけでGPTが高くなる子が多く、高い=病気とは限らないのです。
数値が低いから大丈夫です。という話ではないのですが、まずは水とキャットフードのみにして1月ほど過ごし(症状が何もないというのが前提ですが)、もう一度血液検査をして、値が上がっていくのか、逆に下がっていくのかを見るところからスタートしてもよいのかもしれません。
また、肝臓と腸、膵臓はセットの臓器で、どれか一つが慢性的な炎症を起こすとしばらくすると他の臓器の炎症が併発します(たとえば寄生虫による腸炎が慢性化すると、その炎症が肝臓に波及する、という感じです)。
もしかしたら寄生虫の駆虫が終わると正常化する可能性もあるかもしれませんので、結論を急がれないほうがよいのかもしれません。
ただ肝臓は人間でも言われるように[沈黙の臓器]という、なかなか目につく症状が出にくい臓器です。
主治医の先生がサプリメントを勧めるというのは、診察上何か気になることがあるのかもしれませんので、このお返事だけで安心されず、よく主治医の先生と話し合われた方がよいのではないでしょうか。
ちなみにイヌやネコで門脈体循環シャントというような肝臓(本当は肝臓に関連する血管)の先天的異常もごくまれにあります。
これは食後の血液検査でアンモニアの値を測定するとわかることが多いので、もし次の検査をするときは一緒に見てもらうとよいかもしれません。
補足
ちょっと規定文字数からあふれてしまったので、皮膚のお答をこちらに。
背中の脱毛ですが、これがプロフェンダーのせいかはさすがにちょっとわからないです。
ちなみにワクチンや何らかの注射をこの周辺に打ったという経歴はないでしょうか?
私自身はプロフェンダーで脱毛した子を経験したことはないのですが、以前ノミダニのスポットタイプのお薬を使ったイヌで、その部分が一時的に脱毛した子を見たことがあります。
何人もの子につかってきて、脱毛を見たのはその子だけですが、薬を気にして一生懸命舐めた結果なるのか、あるいはその薬自身が皮膚に合わない子がいるのかわかりませんが、プロフェンダーがどうというより、スポットタイプ自身そのような可能性はあるのかもしれません。
ただこれに関してはスポットタイプに限らず、何らかの注射などでも起きることがあるようで、それを使用前に予測することは難しいと思われます。
ちなみにその子に関しては2ヶ月後にふつうに毛が生え揃いました。
薬の副作用も気になりますが、かといって寄生虫を放置するわけにもいかないでしょうから、次の治療をどうするか、よく主治医の先生と相談された方がよいかと思います。
プロフェンダーで体調を崩すということはあまりないと思うので(舐めると元気や食欲が落ちることがある、との報告があります)、寄生虫の症状として体調が崩れていたのかもしれませんが、次回の駆虫薬使用はたとえ別の薬を使うにしても、その日一日様子を見て挙げられる午前中に実施し、経過観察をして、異常時はすぐ病院に連絡できる体制をとって行うべきかと思います。
評価・お礼

桃。さん
沖田先生。ご丁寧な回答有難うございます。数値が高い事=疾患ではないのですね。大変参考になりました。
肝臓・腎臓については、8月頭頃再び血液検査を行う予定です。
フードと水のみで・・・という事ですが、元々野良猫だった為かほとんど水を飲まず、結石にも罹患したので、今は缶詰に水を足し、水分摂取はそれ頼みです。この缶詰を止めたとして、尿路結石再発のリスクはどうでしょうか?
またプロフェンダーについてですが、とても神経質な猫なので、気にして舐めたり引っかいたり・・・の可能性は否めません。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

Re:猫の脱毛・肝臓の数値について
ALT上昇は肝障害、ASTの上昇は肝障害、筋炎、心筋症等で認められますが、これらの上昇だけで肝臓が悪いと断定できず、今回の結果から特定の疾患名を挙げることはできません。
今回は軽度の上昇であるため、再検査を行うことをおすすめします。
再度異常が認められた場合、肝機能不全の評価のための血液検査を行うか、かかりつけの病院の先生と相談してください。
肝疾患の確定診断には一般的に生検(組織の一部をとって病理検査を行う)が必要です。
先天性の肝疾患には、門脈体循環シャントなどがあります。今回頂いた検査項目だけでは判断ができませんので、疑われる場合には追加検査をしてください。
背中の脱毛について、どのような薬にも副作用や過敏反応(成分に対するアレルギー)が起こる可能性があります。今回の症状はプロフェンダーに特有の副作用というわけではなく、他の滴下薬でも認められることのある症状です。次回以降も起こる可能性が高く、今後は別の薬に変えてください。他の滴下薬では起こらない場合プロフェンダーが合わない、同じ症状が起こる場合皮膚が弱い、あるいは共通に含まれている成分が合わないと考えられます。
現在、食欲も元気も落ちているとのことですので、かかりつけの動物病院で診察を受け、今後の治療について相談してください。
(現在のポイント:1pt)
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