対象:子供の教育・受験
私立中学受験ブームに警鐘
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こんばんは。
英語教育、塾教育専門家の大澤眞知子です。
カナダのバンクーバー、そして日本では愛媛が本拠地です。
まったく同感です。 最近の愛媛の地方都市の妙な私立中学受験志向にはあきれています。
まず、結論から:
相談者の方の言うとおり、小学生の間は思い切り身体を使って遊び、自分が意識し始める頃から、自分が自分で決めた勉強方法でじっくり始める方が脳科学的には、はるかに大きな成果が上がります。
参考までにこのQ&Aもお読み下さい。 http://profile.allabout.co.jp/ask/q-112595/
子供の脳の発達について興味深い内容だと思います。
大学まで進む勉強は、どこで学ぶかより、何を学ぶか。
それが大学の目的であるべきですし、一番大切なことですね。
これも相談者の方の考えを専門家の立場から支持します。
小さいころより、全部親や塾に決めてもらうのではなく、自分が何を勉強し、どのように勉強したいかと決められる子供は一生、自分で自分の問題を解決できる大人になると思いますよ。
それは北アメリカのあらゆるPsychology リサーチの結果で証明されています。
日本のように小さい頃から意味のない中学受験で追い立てられる子供たちの脳は、途中で発達を止めてしまう可能性もあります。
なぜ親はそこまで意味のない中学受験に子供を追い立てるのか常に心を痛めています。
相談者の方のように悩んでいる方も多いのだと思います。
近所の公立中学で思いっきり楽しい10代前半を過ごさせてあげるのに、私は賛成です。
愛媛の中学受験騒ぎにはDevelopmental Psychologyを研究した観点からも大きな疑問を感じます。
例えば私の住む町では:
親が進学塾の儲け主義に完全に影響を受けて、小学3~4年生くらいから塾漬けにします。
主に塾がすすめるのは松山市にある私立中学ですね。
それも、子供の希望というよりは、進学塾のビジネスと、親の見栄(うちの子あの学校に通ってるんです)という子供の存在をまったく無視したところで勝手に動いている思惑の気がします。
子供はかわいそうなもので、例えば、JRで2時間近くかかる町から松山の塾に通う小学5年生の女の子もいる始末です。 放課後、同級生と遊ぶ時間などまったくない小学時代をすごす子供の行く末が非常に心配です。
補足
もっと悲惨なのは、最近乱立しているたいして特別でもない私立中学受験に駆り立てられる子供たちですね。
受験すれば大抵誰でも入れるにもかかわらず、塾は必死で生徒を集めます。
親もそれに惑わされて、子供の自由時間をけずって塾漬けにします。
高いお金を払って。
結果、誰でも入れるのですが、また入ってからが悲惨です。
それほどレベルの高いわけではない子供たちに、とんでもない量の暗記を強いる授業が始まります。 夏休みもほとんどないくらいの補習です。
***高校に何人入ったか、という結果を早く作り、もっと生徒集めをしたい学校の犠牲になっている子供たちを目の当たりにしています。 日に日に顔から感情が消えて行くのがわかります。
なぜ親たちが気がつかないのかと哀れです。
塾と私立中学のビジネスの犠牲になっているのは他ならない子供たちなんだということが。
私が長年教えている子供たちの中で、高校で大きな実力を発揮するのは、無理矢理の塾通いをしなかった子供たちです。
カナダの大学に進学出来るほどの英語の実力を付け、精神的に大人になれた生徒も、自由時間がたっぷりあり、自分で自分の勉強方法を確立出来た公立育ちの子供たちです。
長年愛媛で子供たちを観察し、導き、社会に送り出した専門家としての観点です。
参考になれば幸いです。
評価・お礼
黄色いぞうさん さん
2012/01/19 17:02ありがとうございます。親としてどうしてやったらいいのか、子育てってそういうものだと思いながら、日々自問自答する日々です。周りに流されないようにしっかり子供と相談して考えていきたいと思います。今後の記事も楽しみにしています。英語以外の子供の学力や脳の発達についてもお教えください。期待しています!
回答専門家
- 大澤 眞知子
- ( 英語講師 )
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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