最近玄関ドアに変化が出ています。クライアントのリクエストに引き戸の要望が増えているのです。
最近の家は洋風の家が主体でしたので、数年前までは玄関引き戸は過去の存在の様な扱いでした。そのうち使い勝手の良さが認識されはじめ、室内建具に引き戸の要望が出始め、その延長で玄関まで引き戸が用いられています。
ドアを開ける時、どうしても体の逃げしろが必要となりますが、引き戸は必要としません。荷物を持っている時の便利さは引き戸の方が楽です。デザインも最近は洋風デザインにマッチする引き戸がメーカーから出されています。元来欧米の住宅に引き戸は有りませんので、ジャパネスクな洋風と云う中途半端な印象は避けられないのですが・・・
使い勝手の良さとデザインを融合させるのであれば、何も洋風にこだわらなくても良い気がしてきます。洋風住宅は派手ですが、デザインに流行り廃りがあり見ただけでいつ頃のの建築か判ってしまいます。和風の住宅は、派手さは洋風住宅に比べありませんが、飽きが来ません。デザインだけでいつ頃建てたのかも判りません。
玄関ドアは住宅の顔の部分でもありますので、引き戸にするかドアにするかは、建物全体のイメージを変える大きな要素でもあります。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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