- 下村 豊
- 株式会社CSプランナー 代表取締役
- 経営コンサルタント
対象:新規事業・事業拡大
- 下村 豊
- (経営コンサルタント)
2回に渡って、電動自転車の売れる理由をお伝えしました。
その際、営業支援で注意している失敗を犯してしまいました。
読んで頂いた皆様にお詫びします。
ここで、質問です。
何を失敗したのでしょうか。
それは、よく中小企業様(いや、最近では大手でも)が新商品を開発する時に犯すことです。
「バッテリーが小さく、軽量の自転車ができた。」です。
作る側のシーズから商品を開発してしまった、ということです。
少し言い訳をしますと、売れている商品の理由を考えてみよう、というテーマだったので・・・。
しかし、営業支援をしていると、このケースが本当に多いのです。
想定するお客様の隠れた(潜在)ニーズを徹底して分析して、商品を作らなければいけません。
もう少し難しく言うと、今ではなく、近い将来、お客様が望むであろう電動自転車とは何かを考え、開発しなければならないのです。
例えば、前回に述べた想定顧客層の既婚、中高年女性は、何に困っているのだろう、から始めないといけないということです。
既に、電動自転車は、国内の自転車大手3社が出しています。
もちろん、高いという不満はあると思いますが、大手より安く作るということは、至難の業です。
やはり、それ以外のニーズを掴んで、徹底的に商品をブラッシュアップしなければなりません。
今、日本では、自転車の事故が社会問題になっています。
安全に走ることができる道路が少ないのです。
一方で、近くに買い物が出来る店がない買い物難民が問題になっています。
日本は、高度成長時代に、山間部の山を削って、多くの分譲住宅(団地)を作りました。
若者でも自転車で上り切るのが厳しい分譲住宅が、各地にあります。
買い物に出かけ荷物を載せた自転車は、なおさら重くなります。
中高年の女性が、自転車で買い物に出かけることは、さらに困難になります。
そんな時代に作られた分譲住宅、団地にこそ、高齢者世帯や単身の女性が多いのです。
また、コンビニも地方になるほど、少なくなりますし、高齢者向けの商品を置いていません。
以上のこと(まだまだ考えなければいけませんが)から、買い物に適した高齢の女性向けの乗りやすい電動自転車が必要と考えます。
倒れない自転車(三輪では、車体が重くなりますし、自動車が多い公道で走るには危険です)。
パンクしない自転車(もう既に存在すると思うのですが、あまり普及していないようです)。
脚に負担が掛からない自転車(ここで、日本の道路交通法の規制がネックになりそうですが)。
他にも、雨対策とか、多くの課題がありそうですが・・・。
こんな条件を満たす電動自転車を、それを求める高齢者に的確に知らせることができれば、今以上に売れる自転車の登場となるはずです。
商品開発、ブラッシュアップ、販路開発についてのご相談は、お気軽にどうぞ。
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