- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
広報活動の評価方法として広告換算という手法が多用されています。
広告換算とは広報活動で得られた記事を、広告出稿で出した場合の費用に換算して経済的にどの様な価値があったのかと置き換えることを指します。
本来は広告費用としてメディア側(広告代理店)に対して費用を支払わなければならないところを、広報活動によって払わずに済んだという考え方です。
しかしこの広告換算は、評価方法として下記の課題があります。
まずお金で枠や時間を買い取り、自身で自由に表現できる広告と、利害関係のない第三者である記者が発信した報道と価値が同じかということ。
同じスペースであっても報道で得られた記事の場合は信憑性という情報が付加されるため同じスペースであれば広告の3倍の価値がある(3倍説)とも言われてます。
そして報道される記事は広告と違い、様々なパターンが存在します。
発信した情報に対しストレートな論調なものもあれば、それ以上にプラスに表現されているもの、逆に前向きな情報発信をしたにもかかわらず、ネガティブな表現をされる場合も少なくはありません。
また広報活動の場合、発信しなくても勝手に報道される場合も多々あります。そして不祥事などを起こし叩かれている場合に多く報道されても経済的価値は逆に下がると言えるでしょう。
精緻に換算する場合は一律ではなく別途ルールを用いて換算していく必要があります。
つまり広告換算はそれ自体は絶対値で正しい評価ができるものではありません。
しかし同じ基準で継続的に評価することで比較論としては一定の指標にはなり得ます。
その程度であることを理解しておく必要があります。
また広告換算は報道露出分析の極一部であるということ。
広報活動自体を評価する。出来たこと得られたことの評価のみならず課題を抽出して改善していくためには実に多くの項目をチェックしていく必要があります。
広報活動の評価は単に経済価値に置き換えることのみならず、何ができて何ができていないのか、報道のバランスは適切か、手法は間違っていなかったか、メディアと友好な関係が築けているのか、競合に対してどうなのかなどをしっかりと見極め次につなげていけるような評価をしていくことが重要だと言えます。
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