昭和40年代の家の床に多く見られます。
床材として、合板フローリングが出始めた時代の床です。合板フローリングはベニヤ板の表面に薄いフローリング材を貼り付けた建材で、一時は無垢フローリングは無くなるかと云われるほど流行りました。無垢材の欠点である、反りや割れが無く床暖房にも対応出来ます。
今でも数多くの合板フローリングが使用されていますが、初期の合板フローリングは合板を貼り合わせている接着剤が劣化してきて、合板の層が剥がれ出しています。フワフワの原因はフローリングの劣化によるものです。土台や根太・梁が傷んでいる訳ではありません。この当時の床材は構造材と云うよりも、仕上げ材としての機能しか果たしていませんので、部分的にフワフワしている程度でしたら、地震による影響は出難いと思われます。
最近の根太を用いない、根太レス工法ではモノコック構造としての床材の剛性は重要になっていますが、火打ち梁で剛性を確保するタイプの床構造では床材自身が果たす構造的役割はそう大きくはありません。
家をリフォームする際に張り替えれば良いでしょう。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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