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茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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部下をダメにする上司の言動とは!?社内会話の意外なツボ(27)

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  1. 心と体・医療健康
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(続き)・・部下には少しでもやる気をもって仕事をしてほしい、というのが上司たるものの切実な願いですが、どのようにすれば部下のモチベーションを効果的に高められるのでしょうか。企業現場でよくみられるアプローチの一つに、今一つやる気が低い部下に対して上司が「もっと頑張ればボーナスが増えるぞ」とか「給料を減らされたくないのか」などと、「お金」の話を具にして部下のモチベーションを何とか高めようとするケースが目立ちますが、この方法は果たして有効でしょうか。

 

上司からボーナスや給料を「上げるぞ」とか「減らすぞ」などとけしかけられた部下は、収入が増えることへの期待または減ることへの恐怖から、当初はお尻に火がついて頑張るかも知れません。しかしそのモチベーションは長続きせず再び低下していきます。ボーナスや給料が簡単に増える訳ではない現実を思い知らされるからです。仮に昇給になったとしても、その心理的な効果は一時的で、さらなる昇給がなければモチベーションが上がらないパターンとなってしまいます。

 

もし全社的に上司や管理職が社員に対して「頑張れば給料が増えるぞ」式の、お金でモチベーションを高めようとする傾向が強い場合には、社員は目先の給料やボーナスが増えるかどうかを、仕事や行動の優先的な判断基準とするようになります。その結果、大切ではあるが直ぐにはお金に結びつかないような教育や組織改革などには、興味を示さなくなります。そして社員同士で「お金の奪い合い」のごとく不毛な競争意識がはびこり、かえって収益性の低い衰退組織と化してしまいます。

 

「マズローの5段階欲求説」によれば、金銭欲は第1段階の生理的欲求あるいは第2段階の安全・安定の欲求という、どちらかというと原始的な欲求に該当します。従ってお金でやる気を高める方法は一時的な効果があっても長続きすることはなく、もっと強い刺激を求めるようになります。すなわち「お金の中毒」のような状態に陥るのです。そしてお金で社員を釣る方法は、それが嵩じると企業の血液とも言える資金をすり減らし、財務状態を悪化させる危険性をはらんでいます。

 

実はお金などに頼らずとも、社員のモチベーションを高める方法はたくさんあります。例えば上司が部下に対して「君がこの職場で一番実現したいことは?」とか「5年後にはどのような状態になっていたい?」などと、将来のビジョンや夢を描かせるような質問をします。その上で「それを現実化させるには、何が必要だろうか?」と部下本人の具体的な行動を促します。本人の夢を実現させるためならば、仮にお金が直ぐに得られなくとも、社員は目の色を変えて頑張るようになるものです。

 

さらに上司自身のビジョンや夢を部下に語って聞かせましょう。「私の夢は、この部署を社内一の優れた営業組織にすることだよ。一緒に頑張ろう!」などと熱く語れば、部下は我が事のように心を躍らせることでしょう。そのように上司と部下が夢を語り合う部署や会社には、将来に向けてのプラスのエネルギーが満ち溢れています。そこでは敢えてお金の話などしなくとも、人やアイデア、ビジョンなどが次々と集まるのに続いて、お金も自然と集まってくるものです・・(続く)

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