- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
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先週末の債券市場では、長期金利が一時、前日比0.0080%高い
1.015%まで急上昇しました。
終値では0.995%とかろうじて1.0%を割り込みましたが、
景気も回復しないなか、どうして急上昇したのでしょうか。
実はこの急上昇の背景には小沢一郎前幹事長の出馬表明が大きく関係しています。
長期金利は景気が悪ければ、基本的に株式からのリスク回避ということで
国債の価格が上昇して、実質的な利回りは低下します。
今までも、そのような流れで来ていました。
しかし、国債が大量に発行されるような観測が強くなると、
現在持っている国債の価値が相対的に低下することから、
投資家は値段が下がらないうちに利益確定のため売却に動き、
結果として国債の価格が下落して、実質的な利回りは上昇します。
今回、財政拡大派の小沢氏が首相になる可能性が出てきたことで、
市場では国債大量発行の思惑が働き、長期金利の急上昇という事態を招きました。
恐らく、この流れは9月14日の民主党の代表が正式に決定するまでは、
続くことが予想され、長期金利が指標となる住宅ローンの長期固定金利も
9月は低下か横ばいですが、10月はこの影響を受けて上昇する可能性もあります。
そして、本当に小沢氏が首相になり財政拡大措置をとった場合は、
長期金利は上昇し住宅ローンの長期固定金利も上昇する可能性があります。
このように長期金利は様々な思惑に左右されるため、広い視野で見ていかなければ、
予測が難しいのが現状です。日銀も政策金利を引き下げない形での追加緩和を検討中
ということで、今後の金利動向には注意する必要があります。
沼田 順
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