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閲覧数順 2024年12月10日更新

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2023年3月のソニー銀行金利と今後の見通し

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 銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、3月の基準金利は固定金利の全期間が低下しました。

 まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、3月の他行の金利でも同様だと思います。

 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。

 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。

 一方の固定金利ですが、中心となる基準金利の固定10年は前月比0.075%低下の2.438%、20年超の最長期間の基準金利は前月比0.168%低下の3.368%となっています。(基準金利から適用金利が定まります)

 ソニー銀行の資金調達時期にあたる1月下旬から2月上旬にかけては、長期金利が横ばい推移したことが要因と考えられます。

 今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は高止まりの展開となりそうです。

 黒田総裁の後任には植田教授が提示されました。有力候補だった雨宮氏よりもさらに緩和姿勢が強そうですが、長期金利は0.5%の上限で張り付いたままとなっており、今後は今の異次元緩和をいかに普通の緩和に移行できるかが焦点となりそうです。

 この場合、変動金利や長期金利はさらに上昇する可能性がありますが、今までの水準が低すぎただけである程度の上昇はやむを得ないと考えられ、物件価格がいつまで高止まりするかも踏まえて、不動産市場を注意深く見ていく必要がありそうです。

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沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー)


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