- 平 仁
- ABC税理士法人 税理士
- 東京都
- 税理士
対象:年金・社会保険
親の長寿を騙り遺族年金を搾取した疑いのある事件が発覚した。
29日14時3分配信の時事通信社のネットニュースはこう報じている。
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-100729X666.html
東京都足立区千住の民家で28日、白骨化した男性遺体が見つかっていた
ことが29日、警視庁千住署への取材で分かった。同署は居住者の
加藤宗現さんとみて身元の確認を進める。同署などによると、加藤さんは
生存していれば111歳だった。
家族は「三十数年前に自室に閉じこもり、即身成仏したらしい」と
話しており、司法解剖して死因を調べる。
同署によると、遺体は1階寝室で布団の上に横たわっており、一部が白骨化していた。
区の職員が今月26日、誕生日の記念品を渡すために訪れた際、加藤さんの
孫の女性(53)が「祖父は会いたくないと言っている」と断っていた。
加藤さんの妻は公立学校の元教師で、2004年8月に死亡しており、
同年10月以降の遺族年金約950万円が加藤さん名義の口座に振り込まれていた。
今年7月中旬以降、6回にわたり、計約270万円が引き出されており、
同署は詐欺容疑も視野に調べている。
残念でならない記事ですが、そもそもこんな問題になるのは、遺族年金の
支給のために本人確認を怠ってきたからこそですね。30数年前に死んだ方に
6年前から遺族年金を支給することがそもそもの問題でしょう。
遺族に年金不正受給の意識がどこまであったのかは分かりませんが、
父親が死亡していることを知りながら、受給した年金を引き出したのだから
不正受給以外のなにものでもないですね。
不正受給である以上、受け取った全額を即刻返納すべきでしょうし、
故意を立件できれば、詐欺罪での刑事告発にまで行くことになるでしょう。
こうなってしまうと、ホンノ出来心、では済まされませんね。
しかし、事実確認ができないまま支給されている遺族年金がどれだけ
あるのでしょうかね。事実確認ができないのであれば、支給停止に
するべきですし、そのように法律改正されることを望みたいですね。
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