最近、人材育成をする人事担当者や社員の健康管理を担当する産業保健スタッフ、及び若手社員を多く管理している管理監督者から、「若年層の不調者が多くなっている」と相談を受けることが多くなっています。また、企業でのカウンセリングや職場復帰支援などにおいても、対象者が若年層にシフトしている事を実感しています。
今、企業では何が起こっているのでしょうか。実際に若手社員の周囲の方より挙がっている声を紹介します。
・なぜか、若年層のうつ病が増えている
・仕事中はうつ状態でも、アフター5では率先して飲みに出かけている
・少しの事で、簡単に折れてしまう
・上司や会社への不満や批判が多い
・上司としてどのように対応すべきかわからない
・性格と思って諦めている
・職場復帰がうまくいかない
・休職と復帰を繰り返している
・必要以上に休職を要求しているように思われる
・休職中に遊びに出かけている
・本心がわからない
・本人が孤立している
・コミュニケーションがうまく取れない
実はこれらは、数年前より懸念されていた一部の若年層のうつ病の特徴である「新型うつ」による影響である可能性があります。
「新型うつ」とは、今までの中堅社員に多く見られた典型的なうつの特徴とは異なり、仕事中だけうつ状態が見られたり、自己中心的で他者配慮性に乏しいなどの社会的に未熟な傾向などの特徴があります。今までの対応では復職が困難、または復職と休職を繰り返してしまう。また、他罰的な傾向なども指摘されており、周りの社員や上司、更には相談対応に当たっている産業保健スタッフまでも対応に苦慮し、疲弊してしまうなど様々な問題が上がっております。
それでは、どうすればよいのか?
先ずは、今までの不調者に対応する知識・手法だけでは対応が不十分であるというご理解が必要です。しかし、不調者に対する対応といった、対症療法的な取り組みだけでは増加に対しての抑止効果はありません。最も重要なことは、相談対応や復帰支援などの適切な関わりを行うことに加えて、効果的な未然防止策をしっかり行うことです。
実際に、メンタルヘルス問題の中で「新型うつ」問題が最重要課題となっている企業において、いち早く未然防止策を打ち出し、対応した企業の中には改善傾向が見られる事例もあります。
大切なことは、本人の問題とせずに、対応・育成いかんで、社会人として歩み続けることが可能である事を信じていただければと思います。
そこで、「新型うつ」の理解を深めたい、若年層の社員が多くいる、もっと話を聞きたいという方に、「新型うつ」に関するセミナーをご紹介します。
■「新型うつ」対応のメンタルヘルスケア・ソリューション(無料)セミナーのご案内
【概要】
「新型うつ」とはどのようなものなのか、適切な対応や効果的な関わり、必要な研修などの観点より、「新型うつ」に対して理解を深めていただくことが目的です。
【対象者】
人事・労務、企業内健康管理スタッフ、教育研修・人材開発を担当する方、若手社員を部下に多く持つ管理職
【開催日】
・開催日時: 2010年6月11日(金) 14:30~16:00
・会場: 味覚糖UHA館東京(東京都港区浜松町1-26-1)
※定員は50名様 (定員になり次第、締め切りとなります)
是非、この機会をお見逃しなく、ご参加をお待ちしております!!
■詳細&お申込は、エディフィストラーニングのHPより。
このコラムの執筆専門家
- 見波 利幸
- (東京都 / 主席研究員)
- 主席研究員
感動を伴う研修こそが、効果のある結果が出る研修です
人は必ず成長します。感動する事で心を開き、自分を見つめるからこそ「気づき」が生まれます。人は「気づき」さえ生まれれば、もう既に80%は変わっています。更に、「やって行きたい」という気持ちが加わる事で、真の行動変容が可能となります。
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