建築基準法では、この耐力壁が建物に対しどれぐらいの壁が入っているかを検討します。又耐力壁には壁の作り方によって0.5から5.0までの倍率が定められてあり、例えば倍率2.0の壁は、倍率1.0の壁の2倍の壁長があると見なされます。
その耐力壁が地震力・風圧力に対して充分満たされているかを検討します。
地震力は床面積に比例します。床面積が広ければ広いだけ大きな地震力を受けます。
床面積に経験に基づいた係数を掛けたものを必要壁量と云い、耐力壁に倍率を掛け合わせたものと所要壁量と云います。
所要壁量と必要壁量を比較して、所要壁量が必要壁量を上回っている事を確認します。
風圧力については、建物の床面積でなく建物の壁面積に係数を掛けて必要壁量を算出します。
建物の形は東西方向・南北方向で見付け面積が違うのが当然ですから、ニ方向について見当します。
それを地震と同じ様に所要壁量が必要壁量を上回っているかを確認します。
必要壁量 < 所要壁量 を確認する。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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